修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(86)
今回は修士論文の第2章第2節第3項第2号の1回目を見ていきます。しばらくは、不法行為の行為者を巡る課税上の問題点を論じていきます。今回は、違法支出金を巡る判例の傾向を検討しています。
「第2号 判例の傾向
1. 損金性を認めなかった例
違法支出金に関する損金性を認めなかった主な裁判例としては、「公序良俗に反する」ことを理由に反社会的勢力に対して支払われた顧問料等の損金性を否定したもの(東京地判平成元年5月30日や、「法の理念から到底容認できない」として犯罪行為の摘発を阻止するための工作費の損金性を否定したもの(横浜地判平成元年6月28日2)や、脱税に協力させるために贈与した金銭は、本来の事業の遂行とは何の関係もない単に所得を隠すためのものでしかないから、損金には該当しないとしたもの(津地判平成3年9月26日3)等がある。
これらは、行為自体が禁止されているものの裁判例として挙げられるであろう。また、脱税協力費のように法人税法の立法趣旨に重点を置いているとする見方もある4。」
1 税務訴訟資料170号490頁
2 税務訴訟資料170号796頁
3 シュトイエル366号26頁
4 注解所得税法研究会・前掲注18・1013頁
先週に弊社の埼玉県久喜市の久喜事務所では、職員を9名ずつくらいの3グループに分けてバーベキューを行いました。私がいたCグループは、月曜日のお昼に職場近くの公民館のような場所を借りて、バーベキューを楽しみました。いろいろなハプニングがあり、バーベキューの終わりの頃には本降りの雨にも見舞われましたが、皆楽しい時間を過ごしたようでした。食材も、高級牛肉・牛タンや大きな海老、帆立、アワビ、イカ、野菜、フルーツ盛り合わせ、ケーキなどお腹いっぱい満喫しました。後からお土産も頂きました。
所長の松岡さんご夫妻が、タープやコンロなどを準備していてくださいました。幹事の方達のご奉仕にも感謝です。楽しく美味しい時間をありがとうございました!
(2022年4月25日)