Q18.消費税の非課税について教えてください。(埼玉県さいたま市岩槻区在住D様のご質問)

 

前回のご質問で、消費税の不課税について回答しましたが、今回は消費税の非課税について説明します。前回の回答で、消費税の課税4要件を満たすものが、消費税の課税対象になると申しました。しかし、消費税の課税対象になるもののうち、消費税という税の性格になじまないものや社会政策的な配慮から、次の17種類の非課税取引が規定されています。非課税取引に対しても、不課税取引と同様に消費税は課税されませんが、課税売上割合の計算上考慮されます。

                        

【消費税の非課税取引】

(1)土地の譲渡代金・貸付代金

(2)有価証券の譲渡

(3)小切手・手形などの譲渡

(4)預貯金や貸付金の利子、保険料

(5)郵便切手や印紙

(6)商品券やプリペイドカード

(7)行政手数料

(8)外国為替業務

(9)社会保険に関わる医療報酬

(10)介護保険サービス

(11)社会福祉事業

(12)助産料

(13)埋葬料・火葬料

(14)身体障碍者用物品の譲渡代金など

(15)小・中・高校の授業料、入学金など

(16)教科書図書

(17)住宅の貸付

 

これらの非課税規定の中には、土地の譲渡や住宅の貸付など消費税の課税関係が入り組んでいるものもあります。次回から、消費税の課税関係が複雑な取引について、かいつまんで説明していこうと考えています。

 

今回の写真は、職場の周りを散歩していた時に写したものです。アザミに似ていると思っていて、後で調べたら、チョウセンアザミという花らしいです。大きさはアザミの倍以上あります。  (20177月24日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6201.htm

 

チョウセンアザミ.JPG 

Q17.消費税の不課税とは何ですか?(埼玉県熊谷市在住S様のご質問)

通常、税金がかからないものを「非課税」という言い方をしますが、消費税では非課税とは別に、不課税というものが定められています。不課税も非課税と同様に、消費税はかかりませんが、課税売上割合の計算で違いが出てきます。不課税とは、次に掲げる消費税の課税4要件のいずれかを満たさないものをいいます。

 

【消費税の課税4要件】

(1)日本国内において

(2)事業者が事業として

(3)対価を得て行う

(4)資産の譲渡、資産の貸付け、役務の提供

 

これらの課税4要件に該当しないものは、不課税取引として消費税は課税されない取扱いになります。例えば、海外出張の旅費代やEMSなどの国際郵便は、(1)の「日本国内において」という要件を満たさないため、不課税になります。サラリーマンが受ける給料は、(2)の「事業者が事業として」という要件を満たさないため、不課税になります。ちなみに、外注の場合には、「事業者が事業として」という要件を満たすため、消費税は課税になります。寄付金、慶弔費、補助金などは、(3)の「対価を得て行う」という要件を満たさないため、不課税になります。保険金や共済金などは、(4)の「資産の譲渡、資産の貸付け、役務の提供」という要件を満たさないため、不課税になります。

 

これら以外にも、損害賠償金や試供品の提供など、不課税取引に該当するケースもありますので、迷われましたら税理士に相談されることをお勧めします。

 

また、本則課税を採用されている場合には、経費・資産項目において、不課税よりも課税が多い方が税額は少なくなります。この点も勘違いしやすいため、注意が必要です。

 

今回の写真は、東武伊勢崎線鷲宮駅から通勤する途中に撮ったものです。ネットで調べたらサフランモドキという花らしいです。まだ携帯はガラケーを使っているので、スマホに替えたら花の名前が分かるアプリを入れたいです。                       2017718日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6157.htm

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6209.htm

 

 サフランモドキ.JPG

Q16.従業員の給料をアップすると税金が安くなりますか?(東京都墨田区在住T様のご質問)

従業員の給料をアップすると、所得拡大促進税制の対象となり、法人税の税額控除を受けられる可能性があります(平成303月末までに開始する事業年度まで)。この制度では、法人税額の10%(中小企業は20%)を上限として、給与等の増加額の10%の税額控除(平成2941日以降に開始する事業年度から一定の中小企業の場合には22%!)を受けることができます。ただし、この税制を受けるためには、次の3つの要件をクリアしなければなりません。

 

1つ目の要件は、雇用者給与等支給額基準事業年度より一定割合増加していることです。ここでの雇用者給与等支給額とは、簡単に言うと、給与の総額(役員と役員の家族に対しての給与を除いた金額)を意味します。基準事業年度は、原則的には、「平成2541日以降に開始するもっとも古い事業年度の一つ前の事業年度」となりますが、新設法人などはこれとは異なります。一定割合の増加は、平成29年度は5%(中小企業は3%)となっています。

 

2つ目の要件は、雇用者給与等支給額が、前事業年度以上であることです。

 

3つ目の要件は、継続雇用者の平均給与が前事業年度を上回っていることです。ここでの継続雇用者とは、簡単に言うと、雇用保険の加入対象者で、適用年度に新しく入社した方や前事業年度に退職した方を除く者を意味します。

 

このように、給与をアップすると法人税の税額控除を受けられる可能性はありますが、上記の3つの要件を満たす必要があります。3つの要件の適用には、専門的な知識を要することもありますので、税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。

 

今回の写真は、車で通勤する途中に写した花です。ネットで調べたらアガパンサスという名前らしいです。朝寝坊した時や、暑さ寒さが厳しい時、雨の日などは電車ではなく車で通勤しています。車で通勤した方が楽ですが、通勤で歩かないと運動不足になるため、なるべく電車で通勤するようにしています。     (2017713日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5927.htm

 

アガパンサス.JPG

Q15.休業中の法人に税金は課せられますか?(埼玉県羽生市在住H様のご質問)

まず、法人が休業するためには、道府県税事務所と市区町村に異動届出書を提出し、休業していることを届け出る必要があります。税務署に対しては、休業をしていても、毎年確定申告する必要があります。もし、2年間続けて確定申告書を提出しない場合には、青色申告の承認が取り消されてしまうので注意が必要です。

 

休業中には、国税においては、売上・所得が生じていないために、法人税・地方法人税・消費税は課税されません。地方税においては、事業税(外形標準課税を除く)・地方法人特別税も、同様の理由で課税されません。

 

通常は、休業していない場合には、道府県民税・市町村民税は均等割が課せられます。しかし、上記の異動届出書を道府県税事務所と市区町村に届け出ることにより、均等割も原則として免除されます。したがって、休業中の法人には、原則として、決算において確定する税金は課せられないことになります。

 

ちなみに、休業していても法人は存続されますが、株式会社の場合には10年に一度役員変更の登記をすることが会社法で義務付けられています。最後の登記から12年間登記しないでおくと、解散したものとみなされて、登記官によって解散の手続きが行われてしまうため注意が必要です。

 

今回の写真は、連れとはま寿司に行った時に写したものです。ココナッツウォーターは通常は380円するのですが、この時は半額の190円で飲むことができました。ココナッツジュースを飲むのは小学生の時以来でしたが、「こんな味だった」と覚えていました。天然果汁100%のジュースで、甘くてさっぱりしていておいしかったです。  (2017710日)

 

(埼玉県HP)

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0209/z-kurashiindex/z-2-2.html

 

 

ココナツ.jpg

Q14.中古車は何年で落ちますか?(埼玉県加須市在住F様のご質問)

まず、「落ちる」という用語は、経費になるという意味で使われることがあります。経理に慣れた人がよく使う隠語です。

 

車などの有形固定資産は、耐用年数省令で法定耐用年数が定められています。車両、器具備品などの資産の種類に分類したうえで、構造又は用途、細目で法定耐用年数が決められます。中古車と一口に言っても、様々な構造又は用途、細目があるために、一概に法定耐用年数が何年とは言えないのですが、ここでは普通乗用車の営業車であるという前提で考えていきます。

                     

普通乗用車の営業車は、一般的には、構造又は用途が「前掲のもの以外のもの」で細目が「その他のもの」に該当するために、法定耐用年数が6年になります。(耐用年数表HP参照)これは、新車で購入した場合の耐用年数です。

 

中古で購入した場合には、簡便的に次の計算方法で耐用年数を算定できることになっています。

(1)法定耐用年数の全部を経過しているもの 

   法定耐用年数×0.2

(2)法定耐用年数の一部が経過しているもの

  (法定耐用年数―経過年数)+経過年数×0.2

※計算した年数に1年未満の端数があるときは切捨て、2年に満たない場合は2年とする。

 

上記の普通乗用車が、初年度登録から2年経過しているとすると、(2)の法定耐用年数の一部が経過しているものに該当します。したがって、(6年―2年)+2年×0.24.4年となり、1年未満の端数があるときは切捨てるので、耐用年数は4年となります。この前提の場合には、「4年で落ちる」が答えとなります。

 

今回の写真は、埼玉県加須市騎西を連れと歩いていた時に見かけたアジサイです。昨年は、埼玉県幸手市の権現堂公園にアジサイを見に行ったのですが、アジサイにはいろいろな種類があるみたいですね。   (201775日)

 

(耐用年数表HP)

http://www.city.yokohama.lg.jp/zaisei/citytax/shizei/pdf/beppyou1-0all.pdf#search=%27%E8%80%90%E7%94%A8%E5%B9%B4%E6%95%B0+%E5%9B%

BD%E7%A8%8E%E5%BA%81%27

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5404.htm

  

アジサイ2.jpg

Q13.役員等借入金は計上されないほうがよいですか?(埼玉県さいたま市大宮区在住S様のご質問) 

耳慣れない言葉ですが、役員等借入金は、同族会社の法人において頻繁に現われる勘定科目です。役員等借入金は、会社が社長や役員などから資金を借り入れていることを意味します。役員等借入金が現れる大きな理由としては、会社の経費や資産の購入などを役員のポケットマネーから支出していることがあげられます。

 

通常、法人においては、複式簿記という方法で記帳が行われます。複式簿記で記帳しますと、現金がどういう理由であるのかが分かってしまうのです。現金が存在する主な理由としては、売上(収益)・銀行などの借入金(他人資本)・資本金(自己資本)があります。これら以外の理由で現金が存在するとすれば、社長のポケットマネーである可能性が高いことになります。同族会社では、社長の財布と会社のお金を明確に区分していない場合も現実には多いのです。

 

税務的には、役員等借入金は税務署も目をつける勘定科目ではあります。それは、売上をごまかすために、役員等借入金を使っているか疑われるからです。しかし、売上をきちんと計上して(現金売上も含めて)、役員等借入金が発生した理由を税務署に説明できれば大丈夫です。例えば、従業員の給与を払うためであるとか、車を購入したため、新たな事業を始めたためなど、説明ができれば特に問題はありません。ただし、売上を漏れなくきちんと計上していることが前提となります。

 

役員等借入金については、利息を支払う必要はありません(役員等貸付金では受取利息を計上します)。役員等借入金を生じさせないためには、例えば経費を10万円使ったら、会社の通帳からだいたい10万円を引き出すようにします。そうすれば、役員等借入金は生じないため、貸借対照表はきれいになります。

 

もし、役員等借入金を消したい場合には、資金に余裕のある時に通帳から現金を多めに引き出すことが考えられます。現金を引き出さないで役員等借入金を消したい場合には、債務免除という方法をとることもあります。この場合には、債務免除益という収益が計上されることや株主への贈与とされることもあるので、注意が必要です。もっと過激な方法としては、役員等借入金を資本金に振り替えるDESDebt Equity Swap)というものもあります。これは、税務署に否認される可能性が高く、私どもではお勧めしていません。

 

今回の写真は、実家の庭に咲いているアルストロメリアです。きれいな花なのですが、根を張り巡らしてどんどん増えていくので、うちの母親には迷惑のようです。  (2017628日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2606.htm

 

アルストロメリア.JPG 

Q12.経営者の奥さんに賞与は払えますか?(神奈川県川崎市幸区K様のご質問)

経営者の配偶者については、会社法上は役員登記をしなければ、通常は役員にはなりません。しかし、3人以内の株主によって株式の50%超を保有されている同族会社では、配偶者は法人税法上の「みなし役員」という取り扱いになる可能性があります。したがって、このような同族会社では、配偶者の給与は定期同額給与になり、1年間を通して毎月同額である必要があります。また、配偶者に賞与を支払う場合には、税務署に対して事前の届け出が必要です。

 

企業会計上も税務会計上も経営者の「お手盛り」に対しては、否定的な立場をとっています。企業会計では、経営者の「お手盛り」のことを利益調整や利益制御(Earnings Management)と呼んでいます。固定資産の償却方法の変更や引当金の見積もりなどの経営者の恣意的な利益調整を、継続性の原則などで規制しています。税務会計でも、役員報酬の定期同額給与や棚卸資産等の評価損を原則認めないなどの規制が取られています。

 

配偶者の給与についても、経営者の「お手盛り」の入り込みやすい事項ですので、上記のような税務上の規制が取られていると考えられます。そのため、決算の間際になって、節税のために経営者の奥さんに賞与を支払うといったことはできないのです。ただし、事前に税務署に届け出をしていれば、経営者の奥さんに賞与を支払うことはできます。

 

今回の写真は、職場の駐車場にとまっていたキジバトのつがいです。仲良さそうに2羽でとまっていました。ドバト(カワラバト)は群れるのであまり好きではありませんが、キジバトは群れない上に羽がキジに似てきれいなので何気に好きです。  (2017626日 )

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5200.htm

https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5209.htm

   

キジバト.JPG

Q11.税金は経費になりますか?(埼玉県春日部市在住N様他多数のご質問)

 このご質問もお客様からしばしば尋ねられることがあります。税金はできれば払いたくないという人の方が大多数だと思いますが、払った税金が経費とならなければショックはさらに大きくなります。

 

税金には、税務上の経費(損金)となるものとならないものとがあります。法人には法人税等という税金が課せられますが、この法人税等に含まれる税金は大きく6つあります。法人税、地方法人税、道府県民税、市町村民税、事業税、地方法人特別税の6つです。このうち、法人税、地方法人税、道府県民税、市町村民税の4つは、税務上の経費(損金)になりません。事業税と地方法人特別税の2つは、支払った時に税務上の経費(損金)となります。

 

また、源泉所得税の支払いは、役員や従業員から預かっている源泉所得税を、役員や従業員に代わって国に支払うものなので、経費になりません。

 

個人事業では、所得税(復興特別所得税を含む)や住民税は経費になりません。事業税は、法人と同じように経費になります。

 

意外に思われる方も多いのですが、実は消費税も経費(損金)になります。ただし、これは税込経理をしている場合で、税抜き経理をされている場合には経費になりません。

 

その他には、自動車税、固定資産税、印紙税、登録免許税、ゴルフ場利用税などは租税公課として経費(損金)となります。しかし、罰則的な意味合いを持つ税金は、原則税務上の経費(損金)になりません。例えば、延滞税、過少申告加算税、交通反則金などは、税務上の経費(損金)にはなりません。

 

今回の写真は、実家の庭に咲いているクチナシの花です。可憐な花でとても良い香りがします。渡哲也などの歌手が歌にするのもよく分かります。  (2017619日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5300.htm

 

クチナシ.JPG  

Q10.借入金の返済は経費になりますか?(埼玉県吉川市在住N様他多数のご質問)

このご質問もしばしばお受けすることがあります。借入金を返済するとキャッシュアウトする(現金が減る)ため、経費となると考えられるようです。

 

実際には、借入金の返済は利息の部分だけが経費となり、元本部分は経費となりません。これは、借入をされる時に借入金が負債として貸借対照表に計上されて、雑収入などに計上されないで損益に影響がないことが原因です。仮に、借入金を借りた際に雑収入として損益計算書に計上されれば、借入金を返済した時に全額が経費となります(このような経理はしませんが)。借入金を借りたときに負債として計上しているために、返済する時も元本部分は負債のマイナスとして経費とはならないことになります。ただし、利息部分は借入金の元本とは別のものになりますので、経費となります。

 

借入金の返済は実際にお金が出ていくため、全額経費にされたいというお気持ちは分かるのですが、利息部分しか経費とならないことを説明してご納得いただいています。

 

今日の写真は、通勤途中の東武伊勢崎線鷲宮駅西口近辺のヨシ原で撮ったものです。スズメに似ていますが、スズメではなくオオヨシキリという野鳥です。ギョーギョーシーギョーギョーシー(仰々しい仰々しい)と鳴きます。  (2017年6月15日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2210.htm

 

 

オオヨシキリ.JPG

Q9.消費税はいつ課税されますか?(埼玉県さいたま市浦和区在住S様他多数のご質問)

今回のブログのアップから、新しい記事を前に掲載しました。今まで逆にアップしていたようです。ご了承ください。

 

さて、今回のご質問は、お客様から一番多くお受けするものかもしれません。消費税の課税は、お客様が特に懸念なさっていることと思われます。実際に、消費税でたいへんな思いをされているお客様も多いです。

 

原則として、資本金が1000万円未満の法人の場合には、開業から2年間は消費税が免税になります。資本金が1000万円以上の法人の場合には、開業1年目から消費税が課税となります。

 

そして、当期の2年前(基準期間)の課税売上高(税抜)が1000万円を超えると、その事業年度は消費税が課税されます。2年前(基準期間)の課税売上高(税抜)が1000万円以下になると、その事業年度は消費税が免税になります。2年前(基準期間)の課税売上高というのが、消費税の課税における一つのキーワードとなっています。

 

基準期間とは別に、特定期間による消費税の判定も行われます。当期の前年の事業開始から6月の期間を特定期間といいます。特定期間の課税売上高(税抜)が1000万円を超えて、かつ、給与が1000万円を超える場合には、その事業年度は消費税が課税になります。この2つの要件を両方とも満たしていることが必要です。開業して1年目でこの要件を満たすことが予測される場合には、最初の事業年度を7月で区切るなどの対策が必要となってきます。

 

輸出をされている場合や、太陽光発電など1年目から課税仕入れが多い場合には、1年目から消費税をあえて課税にすることも考えられます。また、課税売上高の計算や特定期間の判定など専門知識を要することも多々ございますので、税理士等にご相談された方が安心かと思います。

 

今回の写真は、実家に咲いていたクンシラン(君子蘭)の花です。今の時期はあちこちで様々な花が咲いているので、楽しませてくれます。 (2017613日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6501.htm

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6503.htm

 

 クンシラン(君子蘭).JPG

はじめまして。

はじめまして。税理士法人ティーダ総合会計の吉田と申します。これから税務お役立ちブログを定期的に更新していきます。やっとのことで個人の確定申告が終わり、ブログを書く時間も作れるようになりました。この仕事をしていますと、お客様から数多くの税務の質問を受けます。このブログでは、お客様からの質問にお答えする形で、よもやま話も交えながら進めていけたらと考えています。

 

このブログは、法令、判例、通達等に準じておりますが、個人の見解も含まれているため、必ずしも公式の内容ではないことを予めご了承ください。

 

それでは、よろしくお願いいたします!                                               (2017年4月5日)

 

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Q1.マッサージ費用は医療費控除に含まれますか?(埼玉県春日部市在住S様のご質問)

個人の確定申告では、医療費控除に関するご質問も多くお受けします。原則としては、病気やケガの治療のための支出は医療費控除の対象となります。しかし、美容や病気の予防などのための支出は医療費控除に含まれません。

 

マッサージ費用についてですが、医療費控除の対象として「治療のためのあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師などによる施術の対価(下記国税庁HP参照)」が掲げられています。したがって、病気やケガの治療のためのマッサージ費用は医療費控除の対象となりますが、単に疲労回復のためやリフレッシュのためなどの治療に関係ないものは医療費控除には含まれません。

 

二週間ほど前になりますが、3月18日(土曜日)に確定申告の打ち上げもかねて、お世話になった大学院の先生方と税理士仲間8名のグループで、神奈川県湯河原町の幕山(標高625m)に登山に行ってきました。天候も良く、登山行程2時間30分ほどの気持ちの良い山登りでした。山頂からは真鶴半島も見渡せて、眺望も良かったです。梅も見ごろは過ぎていましたが、きれいに咲いていました。下山後には売店で売っていたみかん(小春、一袋200円)を2袋お土産に買いました。登山には景色を見ることや空気のおいしさなどの楽しみがいろいろありますが、下山後に温泉に入りビールを飲むことも大きな醍醐味です。今回も、湯河原温泉の日帰り湯につかり、ビールを飲んで帰りました。登山後の温泉とビールには格別なものがあります。

 

ところで、温泉の支出は医療費控除の対象になるのでしょうか。そんな訳はないと笑われそうですが、本当にそうでしょうか。温泉には効能として、胃腸病や打撲などが書かれているものもあります。また、温泉は医療機関によっては、温泉療法を行っている病院もあります。(長野県にある鹿教湯温泉の鹿教湯病院など)温泉療法で使用する温泉は治療のための支出なので、医療費控除の対象になりそうです。しかし、通常温泉に入る場合には、病気の治療というよりも疲労回復やリフレッシュのためですので、やはり医療費控除の対象にはなりません。

 

では、ビールの支出は医療費控除の対象になるでしょうか。酒は「百薬の長」とも言われます。また、薬用酒なども販売されています。治療のためにお酒を飲んでいると主張する人もいるかもしれませんが、これは認められないでしょう。お酒の飲みすぎは肝臓を悪くしたり、アルコール依存症になる危険性もあります。病気の治療というよりも、病気の助長になってしまうようでは、医療費控除の趣旨から外れてしまいます。そもそもが、医療費控除として飲み屋の領収書であふれてしまっては、医療費控除の制度が破たんしてしまうでしょう。(会計事務所もたいへんになります)

 

                                (2017年4月6日) 

 (国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1122.htm

 

 

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Q2.医療費控除は10万円を超えないと使えませんか。(埼玉県さいたま市浦和区在住N様のご質問)

今回も医療費控除についてのご質問です。確定申告で医療費控除を受けられるお客様も多く、「医療費が10万円を超えないと使えませんよね」と話される方もいます。しかし、これは必ずしも正しくはないです。よく医療費控除の10万円の壁といいますが、総所得金額が200万円未満の方の場合には総所得金額の5%を超えた金額が医療費控除の対象となります。(国税庁HP参照)

 

例えば、毎月のお給料が20万円の方の場合には、1年間のお給料が240万円となり給与所得控除後の総所得金額は150万円となります。150万円の5%は75,000円なので、この方の場合には医療費が75,000円を超えると医療費控除は使えることになります。

 

このように、医療費が10万円を超えなくても医療費控除が使えるケースはありますので、念のため医療費の計算してみたほうがよろしいかと思います。また、平成29年分の確定申告からは、「セルフメディケーション税制」が適用になりますので、医療費控除がより使いやすくなります。セルフメディケーション税制につきましては次回解説します。

 

職場までの最寄り駅が埼玉県久喜市鷲宮にある東武伊勢崎線鷲宮駅なのですが、桜の満開の時期を迎えています。写真は4月7日の朝のものです。撮り鉄ではないのでうまく撮れていませんが、鷲宮駅と桜と菜の花そして特急りょうもう号の配置がきれいだと思います。   (2017年4月10日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm

 

Q3.セルフメディケーション税制とは何ですか?(東京都北区赤羽在住T様のご質問)

最近、スーパーやドラッグストアなどで、「セルフメディケーション税制」という言葉をよく目にするようになりました。実際にご覧になられてこれは何だろうと思われた方もいらっしゃるかと思います。セルフメディケーション税制を簡単に説明すると、スイッチOTC医薬品(ドラッグストアなどで販売されている風邪薬、胃腸薬、関節痛薬などで指定されたもの)を12,000円以上購入した場合には、医療費控除を受けられるというものです。前回のブログで取り上げましたが、医療費控除は、医療費が10万円(又は所得の5%)を超えないと受けることはできませんでした。これが今回の税制改正で、スイッチOTC医薬品を12,000円以上(88,000円が限度)購入されると、医療費控除が受けられるようになりました。ただし、このセルフメディケーション税制を適用するには大事な要件があり、医療機関で健康診断や予防接種などを受けていなければなりません。

 

セルフメディケーション税制は、政策的には面白い税制だと思います。軽微な病気やケガなどを市販薬で治療することを推し進めて、高騰している健康保険料を抑制するねらいはあると思います。それだけでなく、きちんと医療機関で健康診断も行って、自分の健康は自分で管理することを勧めているようです。病院の待合室でお年寄りが、「いつも来ているおばあさんが今日は来ていないけど、病気かね」という笑い話のような会話があったと聞いたことがあります。医者に頼りすぎるのではなく、自分の健康は自分で守っていくことも必要なのかもしれません。(もちろん医者を必要とする時も多々ありますが)

 

今日の写真は、今朝の通勤途中に東武伊勢崎線鷲宮駅西口で撮ったダイサギです。コガモとカルガモも少し写っています。通勤路の鷲宮駅西口から線路沿いに小さな川が流れているのですが、野鳥がたくさんいて楽しませてくれます。今年の3月中旬には、カワセミも見かけました。いつかカワセミの写真もアップしたいです。   (2017年4月14日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1129.htm

 

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Q4.医療費控除の還付額を教えてください。(茨城県古河市在住A様のご質問)

今回も医療費控除についてのご質問です。確定申告の時期になると、医療費控除の還付を受けようと弊社にご依頼される方も多々いらっしゃいます。しかしながら、還付額がなかったり、還付額よりも弊社の手数料の方が高くなるためにお断りするケースもあります。

 

まず、医療費控除の還付を受けるためには、年末調整や予定納税などで、あらかじめ所得税を納付していることが前提となります。基本的に、納めている税金がなければ、還付されるということはありません。例えば、毎月の給与が8万円(年間96万円)で源泉所得税を納付しない方の場合には、医療費がどんなにあったとしても還付は受けられません。このことを勘違いされている方もいらっしゃいます。

 

また、医療費控除の還付額は、課税所得によっても変わってきます。例えば、医療費の領収書が15万円あって課税所得が190万円の方の場合には、還付額は(15万円ー10万円)×5%=2,500円となります。医療費の領収書が同じく15万円あって課税所得が2,000万円の方の場合には、還付額は(15万円ー10万円)×40%=20,000円となります。課税所得によってもこのように還付額に差が出てきます。15万円から10万円を差し引いた5万円が還付されるわけではありません。このことも、意外と勘違いされている方もいらっしゃいます。

 

医療費の領収書は生計を一にする家族の分をまとめて、医療費控除を受けることができます。そこで、家族の中で還付額が多くなる方に医療費の領収書をまとめるということを、会計事務所では行ったりします。

 

今日の写真は、やはり通勤途中の東武伊勢崎線鷲宮駅西口の川です。暖かくなったので、鯉が乗っこんで(産卵して)います。春は良い季節ですね。  (2017年4月18日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm

 

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コーヒーブレイク:GWに黒部立山アルペンルートを旅行してきました。

今回はちょっと休憩です。ゴールデンウイークの4日と5日にかけて、富山県の長野県の県境にある黒部立山アルペンルートを旅行してきました。行きは帰省ラッシュ、帰りはUターンラッシュに巻き込まれて片道10時間位かかりましたが、バスツアーで行ったため楽ができました。

 

富山県側からケーブルカーとバスを乗り継いで、立山連峰や剣岳を見渡せる室堂というところに行きました。室堂は標高2,450mにあります。天気は快晴で景色も良く最高のシチュエーションでした。雪がまだたくさん残っており、「雪の大谷」という車道の両側を掘りぬいた最大19mの高さの雪の壁も歩いてきました。写真は「雪の大谷」と室堂からの山々の景色です。ライチョウも見ることができました。少し離れたハイマツの中にいたのですが、双眼鏡を持っている女性に見せてもらいました。冬なので白い羽毛をしていて綺麗でした。

 

今回の黒部立山では、私事の記念もあり、最高の旅行になりました。 (2017年5月9日)

 

(雪の大谷)

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(立山連峰)

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(剣岳)

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Q5.青色申告(個人事業)は得ですか?(埼玉県川口市在住A様のご質問)

一般的には、青色申告をされると様々な特典を受けることができるため、得であるといえます。

 

青色申告の主な特典としては次のものがあります。

@青色申告特別控除:65万円又は10万円の控除が受けられる。

A青色事業専従者給与:生計を一にする家族に対して、一定の要件のもと給与を支払うことができる。

B純損失の繰越控除:純損失を3年間繰り越すことができる。

C減価償却費の特例:少額減価償却資産の特例や特別償却が受けられる。

 

ただし、青色申告を受ける場合には、帳簿書類の備え付けと7年間の帳簿書類の保存義務が課せられます。そのため、青色申告される方は、税理士に依頼されると安心だと思います。青色申告を受けるためには、一定の手続きが必要となりますが、次回に解説します。

 

今日の写真は、事務所の最寄り駅である東武伊勢崎線鷲宮駅西口の出口です。昨年も同じ場所にツバメが巣を作っていました。駅員さんもツバメの子育てを見守っているようです。昨日は、事務所でカッコウの鳴いている声が聞こえました。  (2017年5月25日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/01_2.htm

 

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Q6.青色申告(個人事業)をするためにはどうしたらよいですか?(埼玉県蓮田市在住T様のご質問)

青色申告を受けるためには、青色申告承認申請書を所轄の税務署に提出する必要があります。提出期限も定められており、青色申告を受ける年の3月15日までとなっています。青色申告を受ける年の1月16日以降に新規で事業を開始した場合には、業務開始日から2月以内に申請書を提出すれば大丈夫です。税務署はこうした提出期限に関しては厳しく、1日でも遅れると認められないため注意が必要です。

 

また、青色申告ができる所得も限られており、不動産所得、事業所得又は山林所得の3つしか受けることはできません。大学院で教わったのですが、その3つの頭文字をとってふじさん(富士山)と覚えるようです。給与所得や雑所得などでは、青色申告はできないので注意が必要です。

 

前回のブログの通り、青色申告をすると様々な特典を受けることができます。

 

今回の写真も、東武伊勢崎線鷲宮駅西口出口のものです。つばめのヒナもだいぶ大きくなりました。出勤途中には、オオヨシキリが鳴く声も聞こえます。ギョーギョーシー、ギョーギョーシー(仰々しい?)と大きな声で鳴いています。今日の夜は、お世話になった大学院の先生と赤羽で飲み会です。    (2017年6月2日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2070.htm

 

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Q7.青色申告すると特別控除はありますか?(千葉県松戸市在住W様のご質問)

青色申告をすると、青色申告特別控除という特別控除が受けられます。特別控除額は65万円または10万円となっています。何も経費を支払わないで特別控除を受けられるため、納税者にとってたいへんお得な制度だといえます。

 

65万円の特別控除を受けるためには、要件が厳しくなっています。まず、青色申告をしていることが必要です。さらに、複式簿記で記帳をして貸借対照表、損益計算書、計算の明細書を確定申告書に添付しなければなりません。また、不動産所得か事業所得に限られていて、不動産所得の場合には事業的規模(一般に5棟10室基準を満たすもの)である必要があります。期限内申告も要件となっていて、期限後申告の場合には適用されません。

 

10万円の特別控除を受けるためには、要件はやや緩やかになっています。青色申告をしていることは必要ですが、複式簿記でなくてもよく、確定申告書に貸借対照表の添付は必要ありません。また、不動産所得、事業所得に加えて山林所得も対象となっています。不動産所得で事業的規模でない場合にも、10万円の特別控除になります。

 

青色申告特別控除は納税者にとってお得な制度ですが、65万円の特別控除を受けるためには複式簿記での記帳が必要となります。複式簿記で記帳する場合には、原則として「発生主義」という考え方を使うことや、様々な税法の知識も必要となるため、税理士にご依頼された方が安心であると思います。

 

今回の写真は、お世話になった大学院の先生と後輩と先々週に食事をした時のものです。後輩の案内で、東京都中野区のJR中野駅北口にあるひだまり農園というお店で、野菜のフルコースを食べました。写真は背負籠という生野菜の盛り付けで、ヘルシーでとてもおいしかったです。  (2017年6月8日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2072.htm

 

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Q8.税率の変わり目は働かない方が得ですか?(群馬県館林市在住Y様のご質問)

所得税では、超過累進税率という方法が採用されています。累進税率とは、課税所得が上がるにつれて税率もアップしていくというものです(下記税率表参照)。ポイントはただの累進税率ではなくて、「超過」という言葉が頭についていることです。

 

私は、初めに超過累進税率という言葉を聞いたとき、「超過」という言葉が過剰に税金を支払うというように感じました。しかし、実は「超過」は税金を軽減する意味で使われています。

 

例をとってみてみましょう。下記の税率表で、所得195万円が税率5%と10%の境目になっています(復興特別所得税を除く)。では、所得が200万円の人は、200万円×10%=20万円の所得税を支払うのでしょうか?そうすると、所得が190万円の人の所得税が190万円×5%=95,000円なので、10万円所得が上がるだけで、20万円―95,000円=105,000円も余計に税金を支払わなければならなくなります。これでは、税率の変わり目は働かない方が得ということになります。

 

しかし、実際には、所得が200万円の人が払う所得税は、195万円×5%=97,500円に(200万円―195万円)×10%=5,000円を足した金額の102,500円になります。これが、「超過」累進税率の意味するところです。つまり、195万円までは5%の税率で、195万円を超えた金額に対して10%の税率となるのです。これならば、税率の変わり目を気にする必要はないということになります。

 

今日の写真は、実家の庭に咲いているアマリリスの花です。童謡でも有名ですが、直径20p位はある大きな花です。今日は、埼玉県さいたま市大宮区の関東信越税理士会に税理士登録の申請に行き、無事書類が受理されました。順調に審査が進めば、8月中に税理士登録されるそうです。  (201769日)

 

(所得税税率表)

課税所得           税率

195万円以下         5

195万円超330万円以下    10

330万円超695万円以下     20

695万円超900万円以下     23

900万円超1800万円以下      33

1800万円超4000万円以下    40

4000万円超         45

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm

 

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