売上の計上時期はお金が入った日?
経営者ならお金が入って売上だろうと考えるのは当然です。しかし税法では原則引き渡し基準が採用されています。引き渡し基準以外にも業種によって別の基準があるのですが、原則は物であれば引渡したとき、サービスであればサービスの提供が終わったときに売上になります。
例えば建設業の方で、リフォームが終わったのが10月29日でお客様に見てもらってOKのサインをもらって、10月分として請求したのが11月10日でお客様から入金があったのが12月5日であったときでも、そのリフォームの売上は10月分の売上になります。仮にお客様からの入金が決算の12月までになかったとしても、引き渡しは10月に済んでいますので、売上は10月に計上しますから、売掛金として当期の売上に計上することになります。
引渡基準が原則ですが、以下のようなものも認められます。
①商品の発送日
ネット販売などでは注文と決済が同じか、注文後ヤマトなどに取りに来てもらって代引きなどの方法になります。注文したときカードなら間違いなくお金が入りますし、振り込みなら代金は入っていますので、当日発送した時点で売上計上となります。代引きのときは商品移動中は在庫という考え方もありますが、いつ届くのかいちいちチェックするのは難しいので、発送のとき宅配業者がバーコードでチェックする日で売上計上をするほうが手間がかかりませんしわかりやすいです。
②商品の到着日
商品引き渡しを売上にする方法です。お客様に商品が到着したので売り上げにすることになる一般的な方法です。
③顧客の検収日
これは引き渡しをどこで考えるかということで、お客様に商品が到着しても、その商品が倉庫にあるだけでお客様のほうが受け入れ処理していないときは、数が違っていたり、傷があれば常に返品になりますし、お客様が確認していないので、到着しているだけでは請求しても確認できない状態になります。よってお客様が納品した商品を確認し納品書などに確認印などを押したところで引き渡しとする方法です。実際の納品より少し遅れることになります。
④契約の成立日
土地の売買など契約成立で変更できないものなど該当します。しかし通常は引き渡しの時に売上計上になります。この基準の場合引き渡しやサービスがが行われていないときは、売上高が先に上がることになりますので、売上計上もれがないことになります。よって税務署としては問題ないということになります。
売上計上基準は継続的に適用されなければなりません。当期は到着で、来期は検収でといった操作をしないことが条件になります。
また輸出のときは船積み基準というものが使われます。日本の会社から発送したときでなく、海外のお客様に到着したときでもなく、日本から船に積まれた日、BL船荷証券の日付で売上とします。
作成中