未成工事
建設業やソフト開発などの業種で出てくる考え方です。税務調査の重点項目になりますので建設業の方には重要な真野になります。未成工事には「未成工事支出金」と「未成工事受入金」があります。決算日現在工事が進行していて請け負った物件の引き渡しができていない工事にかかるものをいいます。
3月決算の場合ですが、3月10日に2千万円の工事を請けたとします。工期が2か月だと完成た物件の引き渡しは5月10日になります。決算は3月31日なので決算日には工事が進んでいます。この場合この工事の外注費を末締めで3月分を4月末に支払ったとします。3月分なので4月末支払いの外注費は未払金として計上されます。しかし売上は物件の引き渡しの時に計上されるので5月10日以降になります。
そうするとこの進行中の工事は外注費だけ計上され売上は翌期に計上されるので売上と経費が同じ期にたたないことになります。これでは適正な損益計算とはいえないので支払った外注費を未成工事支出金と経理して翌期計上される売上と同じ期に圭樹するようにします。
未成工事受け入れ金も同じ考え方です。工事を受けたとき売上の前払い部分として20%の金額を受け取るとします。受け取った金額は売上げの一部なのですが、工事は完成していませんので売上は立ちません。工事が完成することが契約ですから、5月10日に関生物の引き渡しをするまで契約はつづきます。このとき未成工事受入金として計上し工事が完了して引き渡したとき売上に振り替えることになります。
直接損益に影響するので税金の金額がかわってしまします。当期にするか来期にするかだけの違いで税金はどちらかの期で支払うのだから、しかも合わせれば同じなのだからいいではないかと思いますが、税務署はこういった「期ずれ」というものを好んで探してきます。
それでは締日が20日のときの21日〜月末まではという疑問も出てくると思います。それは次の項目で説明します。