修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(4)
今回は、修士論文の参考文献を紹介する3回目になります。
参考文献の中に、金子宏先生のお名前が何度か出てきますが、金子宏先生は元東京大学の教授で租税法学の世界では一番有名な先生です。金子宏先生が唱えた学説は、少数説であっても有力説になるとも言われています。租税法の論文を書くうえでは、金子宏先生の文献は絶対に欠かすことはできません。(ここでお名前をお出しするのもおそれおおいくらいです)
【参考文献一覧③】
・ 碓井光明「犯罪行為の摘発を阻止するための工作費の損金性の有無等」(ジュリスト970号)
・ 中尾巧・民事研修397号
・ 徳江義典「最近のほ脱犯をめぐる問題点」(判例タイムズ685号)
・ 佐藤英明「脱税工作のための支出金の損金性」(『租税判例百選』、第4版)
・ スティーブン・シャベル(田中亘=飯田高訳)『法と経済学』(日本経済新聞出版社、平成22年)
・ 武田隆二『法人税法精説』(森山書店、平成17年)
・ 吉良実「詐欺等の犯罪による被害損失の損金算入」(シュトイエル186号)
・ 金子宏「権利確定主義は破綻したか」(日税研論集22号『所得の年度帰属』、平成4年)
・ 金子宏「所得概念の研究」『所得概念の基礎理論 上巻』(有斐閣、平成7年)
・ 植松守雄「収入金額(収益)の計上時期に関する問題−「権利確定主義」をめぐって−」租税法研究第8号『租税実体法の判例と解釈』(有斐閣、昭和55年)
・ 忠佐市「権利確定主義の発想批判」(税経通信19巻7号)
・ 越山安久「判解」(最高裁判所判例解説民事篇、昭和53年)
・ 占部裕典「損失の計上時期と損害賠償請求権の影響−損失確定説の蘇生?−」(税法学475号1項、477号)
まだしばらくは参考文献の紹介が続きますが、どうぞご了承ください。
(2019年10月23日)