私は、基本的にはギャンブルはしません(というか、しないように心掛けています)。身を持ち崩すとかギャンブル依存症になるとか、いろいろな理由はありますが、理由の一つはギャンブルは勝てないものだと理屈で分かっているからです。
高校生の時にS予備校で、破産確率というものを学びました。確か、マルコフ過程という推移確率で求められるものだったと記憶しています。破産確率を簡単に言うと、「AとBの2人の人がいてお互いに賭け事をする。AもBも勝つ確率は50%(五分五分)である。Aは51万円持っていて、Bは49万円持っている。賭け事を無限に続けたらAとBのどちらが勝つか。」というものだったと思います。この答えは、「Aが勝利して100万円全てがAのものになり、Bは財産をすべて失い破産する」となります。つまり、50%という五分五分の確率であっても、1円でも多く資力のあるほうが結局は全ての財産を持つことになるということです。このことが数学的に証明されているのです。
現実に当てはめて考えると、パチンコ店Aに勝つためには、お客Bはパチンコ店よりも資力が多くないと勝てないということになります。また、パチンコの確率は操作されているため、50%という確率よりもずっと小さいかと思います。つまり、パチンコを続けていたら、パチンコ店Aに全ての財産を持っていかれるということです。
また、大学生の時に統計学の授業で、有意水準(危険率)というものを学びました。有意水準に該当する仮説は、通常は確率的に偶然に起こりえないことで、その仮説は採択されるというものです。通常は有意水準は、5%や1%に設定されることが多いですが、10%でも有意水準としてみなされることもあります。つまり、10%という確率は、偶然では起こりえないとされてもおかしくない確率なのです。
現実に当てはめて考えると、宝くじで最低の当選金額は下一桁が一致する300円などの場合が多いかと思います。下一桁が一致する確率は10%です。つまり、宝くじで下一桁が一致する300円が当たることでさえも、統計学的にみると偶然では起こりえないものなのです。ましてや、3億円が当たるなんて、統計学的にみたらありえないことになります。
上記の理屈から、ギャンブルをすることは損であると私は思っています。スポーツ等の試合や高校・大学等の受験の経験がある人なら体感的に分かることかと思いますが、ガチの2倍の競争というのはものすごく厳しいです。2倍というのは、50%ということです。プロ野球や大相撲でも勝率5割(勝ち越し)というのが、一つの目安となっています。一か八か(50%)という選択は、失敗する確率が高い、危険なことだと感じています。
(2025年1月29日)