「ある会計事務所の税務調査事件簿(11)」
※この物語は実話を基にしたフィクションです。
Z調査官と初めて顔を合わせる。穏やかそうな若い女性だ。「これは大丈夫そうか」と一瞬頬がゆるむ。
名刺の交換を行い、身分証の確認も行う。
「では、よろしくお願いいたします。」とお互いに席に着く。
B社長は緊張している様子だ。
Z調査官から、「本日はお忙しいところ、ありがとうございます。」
「さっそくですが、B社長の生い立ちから聞かせてください。」
「どのような経緯で会社を始められましたか。会社の業種はなんでしょうか。どのような商品を取り扱っていますか。取引先と契約を結ぶときにはどのように連絡を取りますか。仕入れ先は何社ですか。得意先は何社ですか。在庫はどこで保管していますか・・・。」
次々に、質問を投げかけられる。
B社長は、無難に回答しているようだ。
「この調子!」とT税理士は、祈るようにじっと構える。
Sさんは、必死にメモ帳に記録している。
(2026年1月13日)