「ある会計事務所の税務調査事件簿(25)」
※この物語は実話を基にしたフィクションです。
どうにもいかなくなったT税理士は、上司のN税理士に相談した。
N税理士は、はっきりと答えた。
「今回の場合には、T会計事務所に落ち度はない。売上を隠していた責任は、B社長にある。だから、毅然とした態度で臨まなければならない。T会計事務所にできることは、役員賞与を認めさせないで貸付金処理19として源泉所得税を払わないようにするくらいだ。」
N税理士の答えに、T税理士は元気が出た。
「確かにそうだ!今回はT会計事務所には落ち度はないのだから、できることをやるだけだ。」
19 「役員賞与」と税務署に認定されてしまうと源泉所得税が追加で発生してしまいます。そのため、会計事務所では税務署と交渉して、貸付金処理にしてもらうようにお願いすることがあります。貸付金処理になると、貸付金の利息は発生するが源泉所得税は発生しないため、大幅に追徴税額を減らすことができます。
(2026年4月20日)