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欠損金の繰越控除10年へ

 平成30年の税制改正ではないのですが、青色欠損金の繰越控除が9年から10年に延長されました。適用開始はH30.4.1以後開始事業年度なので、1年決算法人ならH31.3月決算からです。                また、この改正により、帳簿書類の保存期間が9年から10年に延長されました。

中小企業者の少額減価償却資産の特例の延長

 青色申告法人で中小企業者は取得価格が30万円未満の資産を購入した場合即時償却できる特例がありますが、その特例が延長されました。内容に変更なく2年間の延長になります。平成32年3月31日までに取得等してその法人の事業のように供した少額減価償却資産について適用になります。

 適用に当たっては、法人の申告書の別表に記載すること、個人事業者の場合は申告書の減価償却資産の一覧表の記載する場所に措置法の番号を記載します。消耗品として10万円未満は全額経費になりますが、この特例を使うと合計額300万円を限度として全額を経費にすることができます。

中小企業の交際費課税の特例の延長

 中小企業(資本金1億円以下の法人)の交際費の特例が2年間延長になりました。平成32年3月31日までの間に開始する事業年度において支出する交際費等について適用になります。

 交際費とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その時先や仕入れ先その他事業に関係のある者等にたいする接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用を言います。交際費の特例は、交際費のうち大企業も接待交際費の50%までを損金に算入することが可能で、中小法人は800万円の定額限度額までの損金算入との選択適用ができます。

中小企業の設備投資に係る固定資産税特例措置

生産性向上特別措置法で市町村の認定を受けた中小企業の設備投資について、固定資産税の課税標準を3年間0〜1/2に市町村の定める条例で軽減する特例措置が新しく作られました。

 この中小企業の固定資産税の軽減の特例がうけられる要件は 

 ①中小企業が商工会や経営革新支援機関などと連携し申請した新規設備投資計画に係る計画を市町村が認定すること。 

 ②労働生産性が年平均3%以上向上する設備投資 

 ③清算販売活動などのように供される、企業の収益向上に直接つながる新たな設備への投資です。

適用は生産性向上特別措置法の施行日から平成33年3月31日までの間に生産性向上特別措置法の導入計画に従って取得した先端設備等に該当する一定の機械装置等です。

 市町村の認定が必要になりますので、設備について市町村の認定になるか導入予定の市町村に確認してからの方が良いと思います。

法人税等の申告書への自署・押印が廃止になります

 平成30年4月1日以後修了する事業年の申告書の提出から、申告書への代表者や経理責任者の自署押印が必要なくなりました。 

 この改正により、国税だけでなく法人の地方税の申告書への自署押印制度も廃止されました。電子申請が通常の申請になってきていますので、自署押印では実情が合わなくなってきたためと思います。

青色申告特別控除

取引を正規の簿記で記録している場合の事業所得や不動産所得の事業的規模などの場合、青色申告特別控除65万円を使用することができました。この65万円控除の適用要件が厳しきなりました。平成32年分以後の所得税について適用になります。

 所得税関係の変更点になります。事業所得や不動産所得の事業的規模などの青色申告特別控除の変更です。会社設立のとき法人なりの方もいらっしゃると思いますので、事業所得との比較ですこし関係するかもしれません。

 青色申告特別控除は55万円となります。しかし会計帳簿を会計ソフトなど利用して保存す場合か確定申告をeTAXなどを使用して電子申告する場合は従来通り65万円控除となります。会計ソフトを使用するか電子申告するかということが必要になります。 

 現在でも65万円控除をつかっているほとんどの方は会計ソフトか電子申請していると思いますので影響は大きくないと思いますが個人所得税の増税になる傾向と思います。 

 今回の改正では10万円控除の適用要件に変更はありませんでした。しかし今後適用要件が厳しくなる可能性があります。

 こういった要件が厳しくなる傾向は続くものと思います。実質増税であり、税制をさらに厳しくしていく傾向です。要件が厳しくなればあいまいなことがだんだんできなくなり税務調査などの国家権力が強くなる気がします。

事業承継税制の改正

非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶予の特例

  会社経営を後継者に継がせる際、株を後継者に渡すことが多いと考えられます。

  しかし、下記の様に税金が発生します。

   A→Bに株を売却・・・Aに所得税がかかります。

               また、BはAに購入代金を支払わないといけません。

   A→Bに株を無償で渡す・・・Bに贈与税がかかります。

   Aが死亡したとき、A→Bに株が渡る・・・Bに相続税がかかります。

  このの贈与税及びの相続税の納税を猶予したりする制度があります。

  この納税猶予の制度に特例が加わりました。

  (適用期間:H30.1.1〜H39.12.31の贈与・相続等)

  この特例を適用すると、今までの制度と比べて、例えば下記の様なメリットがあります。

  今迄 特例
対象株数 総株式数の最大2/3まで 全株式
 納税猶予割合  贈与100%、相続80% 相続・贈与共に100%
適用者 後継者1人まで 後継者3人まで
雇用確保要件 承継後5年間平均8割の雇用維持 弾力化
相続時精算課税 60歳以上の者から
20歳以上の推定相続人・孫
への贈与
60歳以上の者から
20歳以上の者への贈与
(推定相続人・孫といった
制約なし)

ただし、特例を適用するためには、申告期限内に一定の書類を作成したり、

担保を提供したりする等の必要が出ます。

(弊社でその書類作成の助言等を行うことは可能です。)

また、適用後も、継続届出書を提出し続けたり、

株を取得した人が経営を続けたりしないといけない等の要件があります。

更に、あくまでも納税猶予の制度なので、納税猶予が切れると、

本来納めるべき税金に加えて利子税まで納税しなければいけなくなります。

本規定の適用を受ける際は、常に適用を受け続けられるようにしましょう。

配偶者控除の改正

 平成30年の改正ではありませんが、平成30年から適用になります。

Ⅰ  適用時期は平成30年以後の所得税・平成31年以後の住民税です。平成30年の年末調整・確定

   申告(平成31年3月の所得税申告)では注意になります。

Ⅱ  概要

   控除を受ける人=配偶者(婚姻関係)

   配偶者が稼いだ額によって、控除を受ける人の控除額が変わります。この稼いだ額と控除額の

   関係が改正されました。      

配偶者の合計所得金額 超 38 85 90 95 100 105 110 115 120
以下 85 90 95 100 105 110 115 120 123
配偶者の給与収入のみ 超 103 150 155 160 167 175 183 190 197
以下 150 155 160 167 175 183 190 197 201
控除額 38 36 31 26 21 16 11 6 3
控除額 26 24 21 18 14 11 8 4 2
控除額 13 12 11 9 7 6 4 2 1

  控除を受ける人の合計所得金額が900万円(給与だけで1,120万円)以下のとき

  控除を受ける人の合計所得金額が900万円(給与だけで1,120万円)超 950万円(給与だけ

  で1,170万円)以下のとき

  控除を受ける人の合計所得金額が950万円(給与だけで1,170万円)超 1,000万円(給与だ

   けで1,220万円)以下のとき        

課税所得年800万円超の税率変更

 中小法人の法人税率で年800万円超の部分に係る税率が23.4%→23.2%に変更されました。 適用開始はH30.4.1以後開始事業年度なので、1年決算法人ならH31.3月決算からになります。所得の多い企業は少しだけ減税になるようです。 

居住用財産の買い換えの特例など延長

 マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰り越し控除の特例、特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰り越し控除の特例が期限延長されました。適用は平成31年12月31日までの2年間の延長です。

(1)居住用財産の買い換えの場合の損益通算、繰り越し控除の適用要件は

国内にある居住用の所有財産を売却して買い換えた場合に10年以上の住宅借入金をするときなどに適用されるものです。要件はたくさんありますがチェックしリストが出ていますので1つづつチェックしリストに従って進んでいくと適用があるかどうかわかります。

(2)特定居住用財産の譲渡損失の損益通算、繰り越し控除

 ①譲渡契約日の前日において、譲渡資産である住宅を取得した際の住宅借入金等からの借入金で、契約において償還期間が10年以上の住宅借入金があること、住宅借入金残高が譲渡価額を超えていること

 ②所有期間5年以上で、国内にあるもの

 ③居住しているもので、所有しているもの

 ④売却が家族などでないこと などです。

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