修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(103)
今回は修士論文の第2章第2節第5項第2号の第2回目を見ていきます。しばらくは、不法行為の行為者を巡る課税上の問題点を論じていきます。今回は、支払損害賠償金の経費性を検討しています。
「しかし、一面において必要経費的要素があることも否定できないので、税法は損害賠償金(これに類するものを含む)の「必要経費」と「家事費」との区分の限界を納税者の「故意又は重過失」の有無に求めている(所法45①七、所令98の2)。
要するに、その損害賠償金を支払う原因として納税者の「故意又は重過失」があるときは、通常ならばそのような支払の必要性が生じなかったはずという意味で、その支出を必要経費とはみず、当該個人の責任に帰せられる個人的費用とみているのである。」
1 注解所得税法研究会・前掲注18・1011頁
将棋の王位戦第4局の棋譜を見ました。王位戦は、藤井聡太王位と豊島将之九段で戦っています。この将棋は、藤井聡太王位が59手目に指した5六角にしびれました。この角が詰みに至るまで、4方全てに効いていたのです。前方2方向では相手玉の詰みに直接働いて、左下は相手の竜を封じ込めて、右下は自玉の守りに働いていました。こんなに働く角は初めて見ました。解説者の木村一基九段が、この角を「司令塔」と表現していましたが、その通りだと思います。
この1局を藤井聡太王位が勝利して、王位の防衛まであと1勝としました。今期はぜひ名人にも挑戦してほしいです。
(2022年8月29日)