Q75.消費税の軽減税率制度について教えてください(15)。(埼玉県久喜市在住T様他のご質問)
2019年最初のブログも消費税の軽減税率から始めます。本音としては、今年の消費税増税と軽減税率の適用は延期にしてほしいところです。今回も、平成31年10月1日から実施が予定されている消費税の軽減税率について、国税庁が公表しているQ&A(平成30年11月改訂)をもとに、実務上問題となる点を見ていきます。
今回は、回転寿司店においての軽減税率の適用の可否を見ていきます。
まず、回転寿司店において飲食をする場合には、「食事の提供」となるため、消費税の軽減税率の対象とはなりません。これは理解できます。しかしながら、寿司を持ち帰る場合には、勝手が違ってきます。
顧客が持ち帰り用として注文して、パック詰めにして販売した場合には、「飲食料品の譲渡」に該当するため、消費税の軽減税率の対象になります。つまり、店内で飲食した場合には10%の税率になりますが、持ち帰り用として注文してパックに詰めて販売した場合には8%の税率となるのです。
これだけでも複雑な規定ですが、さらに難しい規定があります。店内で飲食する寿司と区別されずに提供された寿司を顧客がパック詰めして持ち帰った場合には、消費税の軽減税率の適用対象とはならないのです。つまり、寿司を持ち帰った場合でも、8%の税率になる場合と10%の税率になる場合とがあるのです。
大手のチェーン店などの回転寿司店では、あるいはこのような区別は可能かもしれません。しかしながら、個人で経営している寿司店などでは、このような厳密な区分が果たしてできるのでしょうか。例えば、顧客が店内で食べている寿司の残りを持ち帰り用で詰めてもらい、さらに追加で注文してパック詰めしてもらうというような場合にはどうでしょうか。店内が混雑しているときなどには、消費税の区別をする余裕はないかもしれません。
顧客の側でも、店内で飲食している寿司を持ち帰っては損だから、あえて持ち帰り用として注文することになるかもしれません。このような知識があるかないかで税率が変わってしまうことは、なんとも理不尽な気がします。
今回の写真は、群馬県藤岡市にある庚申山のものです。標高189mの低山で、市民の憩いのハイキングコースのようです。昨年の暮れにバードウオッチングもかねて歩いてきたのですが、けっこうバテてしまいました。日ごろの運動不足を思い知らされました。
(2019年1月16日)
(国税庁HP)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/03-01.pdf