修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(23)

今回は修士論文1章第1節第1項第1号の4回目を見ていきます。ここでは、不法行為制度における旧規定の「権利侵害論」という学説から、「違法性理論」・「相関関係論」という学説への変遷について論じています。

 

1章第1節第1項第1号C

「権利侵害には、このような不当な解釈が生まれる余地が内在しているために、この要件が709条に付加された事情をふまえつつ、709条を通じて保護される利益は広い範囲にわたるものであることを積極的に基礎づけることが必要とされたのである。このことが、「違法性理論」の学説へと発展していった。5

 このようにして、「権利侵害」とは違法な行為であるという理論が確立した。そして、その「違法」の判定は、一方で侵害される利益が法律上どのような保護を与えられているものかを吟味し、他方で侵害行為がいかなる社会規範にどのように反するかを検討し、両者の相関関係において決すべきであるという「相関関係論」の学説へと発展していった。」

 

5 藤岡康宏、磯村保、浦川道太郎、松本恒雄著『民法W−債権各論』(有斐閣Sシリーズ、平成21年)211頁参照

 

先週の土曜日に、埼玉県秩父市と皆野町にまたがる美の山公園へ、奥さんと息子と行ってきました。美の山公園では、アジサイがきれいに咲いていました。天気も曇りで、暑すぎずに散策を楽しむことができました。

山の斜面にアジサイが広がっているので、ちょっとした登山もすることができました。

息子も奥さんに支えられながら、50メートルくらい山を登りました。

息子はあちこち走り回って、追いかけるのがたいへんでした。

 

20206月30日)

 

美の山公園.jpg

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(22)

今回は修士論文の第1章第1節第1項第1号の3回目を見ていきます。今回は、不法行為制度における旧規定の「権利侵害論」の問題点について論じています。

 

1章第1節第1項第1号B

「不法行為の成立要件として侵害の対象を明記することは、その保護法益を侵害しない以上、不法行為上制裁を課されることはないことを意味する。旧規定における「権利侵害」には加害者側の活動の自由の保障が含意されていたのであるが、被害者側からみると被害者の権利を保護するとの権利保護のメッセージも取り込まれていたと読むこともできる。この旧規定下における権利侵害は、財産権だけでなく人格的利益も含まれ、かなり広く解されるべきものであった。

しかし、この要件が、権利の概念に即して厳格に理解されると、権利侵害の要件はおのずと限定的に作用し、保護の範囲が不当に縮減されるおそれが生じる。たとえば、判例(大判大正374[雲右衛門浪曲レコード事件]4 )では、浪曲のレコードが権限なくして複製販売されたケースについて、浪曲には著作権がないから「権利侵害」にはあたらないとして、損害賠償が認められなかったことがある。」

 

4 刑録201360

 

うちの子供(16ヶ月)が保育園に通うようになって4週目になりました。通い初めの頃は、大泣きしてたいへんだったのですが、先週はだいぶ慣れてきたようで、保育園の連絡帳から元気に遊んでいる様子が伺えました。

今週も順調にいくかと思っていましたが、風邪をひいてしまい月曜日から休んでいます。元気なのですが、鼻水と咳がでるみたいです。小児科の先生によると、お腹の風邪もひいているようで何度か嘔吐してしまいました。

保育園で風邪をもらってきたのか、気候の変化が原因なのかは分かりませんが、早く治ってまた元気に保育園に行けるようになるといいです。

 

(2020年6月24日)

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(21)

前回のブログでお伝えした通り、ブログを再開いたしました。

今回は久しぶりに、修士論文の紹介の続きを掲載しました。

 

今回は第1章第1節第1項第1号の2回目を見ていきます。この第1号では、民法上の不法行為制度の概要について述べています。今回は、不法行為を規定する平成16年の改正前の民法709条を取り上げ、従来の「権利侵害論」という学説から現在の解釈への変遷の概略を論じています。

 

1章第1節第1項第1号A

「不法行為の法の発展としては、平成16年の改正前の民法709条により「故意又ハ過失ニ因リテ他人ノ権利ヲ侵害シタル者ハ之ニ因リテ生シタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス。」と規定されていたように「権利侵害論」の学説がとられていた。しかし、判例・学説は次第に権利の観念を広く解釈し、結局、違法な行為であればよいという理論を確立した。この場合、たとえ刑法で犯罪とされない行為でも公の秩序・善良の風俗に反する行為で損害を加えれば、不法行為となると論じうることになる。3

 

3. 我妻榮・前掲注2424頁参照

 

新型コロナウィルスの影響もだんだんと落ち着いてきている感じです。

しかしながら、日常的にマスクをするという習慣(規制?)は残っているようです。

私はマスクをするのが好きではないのですが、マスクをしないで外出すると白い目で見られるような気がします。

今日も30度近くまで気温が上がっており、マスクの中が蒸しています。

マスクをしないで日常が送れる日は来るのでしょうか。

 

20206月9日)

コーヒーブレイク:ブログ再開のお知らせ

新型コロナウィルスの影響のため、しばらくの間ブログを休止していました。

しかし、先週には緊急事態宣言も解除され、だんだん新型コロナウィルスの状況も落ち着いてきた感じです。

ですので、休止していたブログも再開しようと考えています。

次回から、また修士論文の紹介を続けていきたいと思っています。

 

プライベートでも、また家族で公園に遊びに行けるようになりました。

緊急事態宣言の間は、自宅周辺の公園も閉鎖されていましたが、先週の土曜日は閉鎖も解除されていました。

先週の土曜日は、群馬県館林市の多々良沼公園へ行ってきました。

芝生が広がっていて、1歳6か月になるうちの子供も楽しそうに走り回っていました。

今日から、うちの子供は保育園に通うようになります。

今頃は保育園にいるころだと思いますが、大泣きしていないか少し心配です。

 

(2020年6月1日)

コーヒーブレイク:ブログの更新休止のお知らせ

新型コロナウィルスの影響が深刻になってきました。

緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出は控えるようにとのことです。

弊社でも、在宅勤務などの対策を進めています。

本ブログでは、税務に役立つことや、最近では税法の修士論文を紹介してきました。

それとともに、近況やちょっとした話題を書いてきましたが、このところ書いていいものか悪いものなのか困ってきました。

暗いニュースは書きたくないですし、明るい話題もはばかられるような気がしています。

ブログを書き始めてから、ちょうどまる3年になりますが、今回でブログの更新を一時休止しようと思っています。

新型コロナウィルスが少しでも早く終息するのを願うばかりです。

また、新型コロナウィルスが落ち着き、日常の生活が戻ったらブログを再開しようと思います。

今まで、本ブログを楽しみにしてくださった方々、ありがとうございました。

またいつかお会いしましょう!


2020年4月16日

税理士法人ティーダ総合会計

税理士 吉田契


修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(20)

今回からいよいよ論文の本論に入っていきます。今回は第1章第1節第1項第1号を見ていきます。この第1号では、民法上の不法行為制度の概要について述べています。

 

第1章第1節第1項第1号@

 「『不法行為制度とは、違法な行為により他人に損害を与えた場合、加害者にその損害を填補させる制度である』1 。不法行為制度は、行為者に損害賠償責任(民事責任)を課すことによって被害者を救済することを目的とした制度であり、刑事罰を科す刑事責任や行政罰・行政処分などを目的とした行政責任とは区別される。

 不法行為法は、刑法との分化が十分でなかった時代には、個人の、何らかの意味で暴力を伴う違法な行為によって損害を生じた者に、その損害賠償を認めるものであった。侵害の対象としては身体や有形の財産が主要なものであった。しかし、経済・文化の発展とともに保護されるべき利益は、精神的なものや人格権的なものに拡大され、侵害の態様も行動的・一時的なものから状態的・継続的なものにまで多様化し、社会活動の単位が個人から集団や企業体に移るとともに、侵害の主体や賠償責任の主体も集団的ないし複雑な形態をとるようになった 。2」

 

1. 北川善太郎『債権各論(民法講要W)[第3版]』(有斐閣、平成15年)239頁

2. 我妻榮、有泉亨、川井健『民法 債権法 第二版』(勁草書房)422頁

 

 

新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るってきました。

身近な人でウィルスに感染したという話は聞きませんが、感染しても8割方の人が無症状らしいので油断はできません。

政府は緊急事態宣言を検討しているようですが、もしそうなったら経済面でもたいへんな影響が出ると思います。

早くワクチンや特効薬が開発されてほしいです。

 

(2020年4月1日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(19)

今回は、修士論文の導入部分の「はじめに」の第4回です。ここでは、論文の第3章と第4章の概略について述べています。第3章と第4章は不法行為の被害者の側面から、課税上の問題点を論じています。

 

はじめにC

「第3章と第4章においては、不法行為の被害者の側面から主要な問題点を論ずる。第3章において、不法行為に係る損害賠償請求権及び損害費用の帰属時期について、主な学説の検討を行い、現行の取り扱いとその問題点について取り上げ、判例を検討することにより論ずる。

 第4章においては、受取損害賠償金を巡る主要な諸問題について論ずる。そこで、所得税法上で損害賠償金を非課税とする規定である所得税法9条1項17号とその関係法令を巡る解釈上の問題点について主要なものを取り上げて、主な学説と判例を検討することにより論ずることとする。」

 

先週の土曜日に、埼玉県北本市まで家族3人で桜を見に行ってきました。人ごみの中はこのご時勢はばかられるので、主に車の中からの桜見物となりました。北本市には「石戸蒲さくら」という国の天然記念物になっている桜があります。日本の五大桜にも選ばれているようです。でも、残念ながら桜はまだ5分咲きといったところでした。土曜日・日曜日と初夏のような陽気だったため、桜は一気に開花しました。

北本市には「城ヶ谷堤の桜並木」など桜がきれいな場所もあるため、いつの日かリベンジしたいです。近くの荒川沿いには、榎本牧場というアイスクリームが食べられる牧場があると聞いたので、そこにも行ってみたいです。

 

(2020年3月24日)

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(18)

今回は、修士論文の導入部分の「はじめに」の第3回です。ここでは、論文の第1章と第2章の概略について述べています。

 

はじめにB

「本稿においては、不法行為と損害賠償を巡る全ての問題を一概に取り扱うことは紙面の都合上困難であるため、不法行為と損害賠償を巡る課税問題を中心に、主要な論点を法人税法と所得税法の両面から取り上げて、それらについて検討を行い、論ずることとする。

 本稿の構成としては、まず第1章で不法行為と損害賠償に対する私法上及び税法上の考え方について述べ、その概略を把握する。

  第2章においては、不法行為の行為者の側面から主要な課税上の問題点を論ずる。第1節において、不法行為によってもたらされた不法所得に対する課税上の問題点について、所得の意義を確認し主な学説と判例を検討することにより論ずる。第2節において、不法行為を行ったことによる違法な支出金の損金性(経費性)について、損金の意義を確認し主な学説と判例を検討することにより論ずる。」

 

慌ただしかった年末調整から確定申告の時期が一段落着きました。今年は新型コロナウィルスの影響で、確定申告の期限が4月16日まで延長されたため、弊社でも何件か確定申告が完了していませんが、気分的に少し落ち着いた感じです。

今日は春らしいとても暖かい陽気の日です。ソメイヨシノのつぼみも赤くなってきました。これから桜の咲く季節ですが、このご時勢なので先行きが不安です。

 

(2020年3月18日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(17)

今回は、修士論文の導入部分の「はじめに」の第2回です。今回は不法行為と損害賠償に係る課税上の問題点の概略を述べています。

 

はじめにA

「しかしながら、不法行為制度は、私法の側面において様々な問題を有しており、また、税法の側面においても課税上の様々な問題を内包している。不法行為を巡る税務関係上の当事者としては、その行為者と不法行為により被害を受けた被害者に大きく分けられる。そして、そのいずれにおいても課税上の様々な問題が存在する。

 例えば、行為者においては、不法行為により得られた不法所得の課税上の問題や、不法行為に係る支出金の損金性(経費性)などが問題となる。また、民法709条により不法行為の効果として損害賠償請求権が発生するが、被害者においてはこの損害賠償請求権の税法上の取り扱いが問題となる。すなわち、損害賠償請求権は収入又は益金として課税することができるのか、また、その計上時期は権利確定主義や損害費用計上時期との関係で何時とすべきかどうかという問題である。」

 

3月7日に茨城県古河市にある古河総合公園まで花桃を見に行ってきました。まだ満開ではありませんでしたが、花桃はきれいに咲いていました。

このご時勢ですので、人混みのあるところにはなかなか行きづらいです。

でも、奥さんや子供は普段家の中にいてストレスもあるだろうと思うので、週末にはドライブに行くようにしています。先々週の土曜日は、埼玉県越生町の越生梅林まで梅を見に行ってきました。

職場から近い埼玉県久喜市鷲宮の青毛堀川の川沿いに咲いている河津さくらもきれいでした。

これからソメイヨシノも咲いてくるので、しばらくは花見が楽しめそうです。

 

(2020年3月12日)

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(16)

今回からいよいよ修士論文の内容をご紹介してまいります。

今回は、導入部分の「はじめに」の第1回です。修士論文の全体像が記されています。

修士論文が完成したのが2013年3月であるため、論文の内容にやや古い記述があることをご了承ください。

 

はじめに@

「私法上の規定である不法行為は、その守備範囲は広く、様々な類型がある。比較的身近な例としては、交通事故や器物損壊などがあげられるし、法人においては詐欺や横領など刑事事件として問われるものも見受けられる。また、医療過誤や水俣病等の公害事件も生命・身体に対する不法行為の一例としてあげられる。一方で、名誉やプライバシーの侵害といった精神的側面における不法行為も認められている。近年の重大な不法行為としては、東日本大震災を起因とする福島第一原子力発電所の事故も特殊な不法行為の一つとしてあげられるであろう。

  このように、不法行為は、社会生活のあらゆる局面で生じる可能性があり、人と人との社会的接触の緊密化は損害発生の可能性を増大させるため、損害賠償責任を通じて社会生活一般の規律をめざす不法行為制度の役割はそれだけ大きくなっているといえる。」

 

新型コロナウィルスの影響が様々な方面に出てきました。弊社でも小学生や幼稚園等のお子さんがいる職員が多数おりますので、対応に迫られました。マスク、ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、トイレットペーパーも店頭で品切れなので、事務所でもいつまでもつか心配です。テレビ等では来週には一部の品切れは解消されると言っていましたが、生活必需品がないのは困ります。本当は、これらの商品も消費税の軽減税率の対象にすべきであったと思わされます。

個人の所得税・消費税と贈与税の申告期限・納付期限は、令和2年4月16日(木)まで延長になりました。これも弊社にとっては良いことなのか悪いことなのか分かりません。法人の決算などもあるため、できるなら3月中には個人の確定申告は終わらせておきたいところです。

まだ詳しい情報は入ってきていませんが、顧問先で新型コロナウィルスの影響で売上の減少に悩まされている会社も多いのかもしれません。

早く新型コロナウィルスの問題が解決へと向かってほしいです。

 

(2020年3月5日)

 

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(15)

今回は、修士論文の目次を紹介する最終回になります。

第4章第2節第3項では、受取損害賠償金の所得税法上の非課税規定を巡る問題点のうち、所得補償と逸失利益に関する問題を取り上げています。第4項では、民法上の不法行為規定と区別の難しい契約不履行に係る損害賠償金の問題を取り扱っています。第5項では、その他の問題点として、譲渡所得における二重控除問題をまず取り上げ、次に損害賠償金が雑所得に区分される場合の損益通算及び繰越控除の制限について論じています。

第4章第3節では、論文を書いた当時における最新の裁判例を検討しています。

「おわりに」では、全体の総括をして結論を述べる形になっています。

 

第3項 所得保障と逸失利益に関する問題            

 第1号 所得税法施行令94条1項の規定と問題の所在 

 第2号 所得税法施行令94条1項の文理解釈        

 第3号 収益補償規定にみる解釈の妥当性と裁決の検討

第4項 不法行為と契約不履行に係る損害賠償金の問題 

 第1号 問題の所在                              

 第2号 取引的不法行為による損害賠償金と裁判例    

 第3号 不法行為と契約不履行との差異         

第5項 その他の問題点                             

 第1号 譲渡所得における二重控除問題              

   第2号 損益通算及び繰越控除の制限                             

第3節 最新の裁判例の検討                              

 T.大分地裁平成21年7月6日判決                      

 U.名古屋高裁平成22年6月24日判決               

おわりに

 

個人の確定申告も佳境に入ってきました。これから3月10日くらいまでが正念場になります。所得税の申告および納付期限は、今年は3月16日(月)になっているので、ギリギリでは間に合わなくなるおそれもあります。
もうひと踏ん張りがんばります!

と、この記事を書いた直後に、所得税および消費税の確定申告の申告期限が、新型コロナウィルスの影響で  4月16日(木)に延長されるという政府の方針が公表されました。

今年は確定申告の申告期限が4月16日にずれ込む可能性が出てきました。

とはいえ、弊社としては3月16日を目標に仕事を進めていきます。

 

(2020年2月27日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(14)

今回は、修士論文の目次を紹介する8回目になります。

第4章第2節第1項では、受取損害賠償金の所得税法上の非課税規定を巡る問題点のうち、死亡保険金が非課税規定から除かれることの問題を論じています。特に、名古屋地裁平成元年7月28日判決を取り上げ、実務上の問題点を議論しています。

第2項では、損害額以上に支払いを受けた損害賠償金(得べかりし利益や慰謝料)を巡る所得税法上の問題点を論じています。

 

第2節 法令規定の解釈を巡る諸問題               

 第1項 死亡保険金の非課税規定からの排除          

  第1号 名古屋地裁平成元年7月28日判決の検討     

  第2号 疾病に係る保険金についての課税実務上の取扱い

  第3号 死亡保険金の排除を巡る理論的考察         

 第2項 損害額以上に支払いを受けた損害賠償金等      

  第1号 問題の所在                                

  第2号 学識者による見解             

  第3号 判例及び裁決の動向                       

  第4号 検討         

 

先週、地震などの災害に備えて、防災グッズをそろえました。災害時に一番困るのがトイレだそうです。凝固剤の入っているトイレグッズも今回購入しました。

ビニール製の15リットルタンクやパスタなどの非常食も購入しました。

今回購入したもので一番気に入っているのが、ラジオ付き懐中電灯です。しかも、単4電池でも手回しの充電でも使えて、スマホの充電もできます。3,000円くらいで購入できるので、1個あったら万一の場合に重宝するかと思います。

災害が起こらないのが一番ですが、何かあってからでは遅いのです。

 

(2020年2月10日)

 

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(13)

今回は、修士論文の目次を紹介する7回目になります。

第4章でも不法行為の被害者を巡る課税上の問題を取り扱っています。第4章第1節では、特に個人における受取損害賠償金について、所得税法上の非課税規定の側面から論じています。

受取損害倍書金に係る所得税法上の規定は、とても複雑になっています。被害を受けたものが棚卸資産なのか固定資産なのかでも取り扱いが異なりますし、身体に損害を受けた場合の非課税規定にも問題点があります。

第4章では、受取損害賠償金に関して所得税法上の問題点をいくつかピックアップして議論しています。

 

第4章 所得税法上の受取損害賠償金の非課税規定を巡る諸問題                                            

 第1節 現行の取扱いと考え方                          

  第1項 概要                                        

  第2項 所得税法上の受取賠償金の非課税規定      

   第1号 所得税法9条1項17号と所得税法施行令30条

   第2号 資産損失等の取扱いとの関係                

 

昨日は温泉に行ってきました。自宅から歩いて5分くらいのところに源泉かけ流しの温泉があります。疲れた時には温泉で癒されてきます。今の寒い時期は体もとても温まるので、夜もよく眠れます。21時からは料金も安くなるので、いつも21時頃に行くようにしています。自宅の近辺や奥さんの実家の周りにも温泉が何か所かあるので、とても重宝しています。

 

(2020年1月31日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(12)

今回は、修士論文の目次を紹介する6回目になります。

第3章第3節では、損害賠償請求権の計上時期を巡って、法人税基本通達2−1−43の問題点について論じています。この通達は、最高裁平成4年10月29日第一小法廷判決の判例を基に出されたものだと考えられます。

また、第3節第4項では、総括としてこれまで第3章で論じてきた損害賠償請求権の請求時期についての私見を述べています。

第3章第4節では、損害賠償請求権の請求時期を巡る重要な判例を紹介し、それぞれの判例の位置づけを論じています。

 

第3節 現行の取扱いとその問題点                      

 第1項 法人税基本通達2−1−43(損害賠償金等の帰属の時期)                  

 第2項 学識者による現行通達に対する見解           

 第3項 現行における通達の取扱いとその問題点        

 第4項 総括                                          

第4節 判例検討                                     

 T.最高裁昭和43年10月17日第一小法廷判決         

 U.東京高裁昭和54年10月30日判決                 

 V.大阪高裁平成13年7月26日判決                 

 W.東京地裁平成20年2月15日判決                  

 X.東京高裁平成21年2月18日判決                  

 

慌ただしかった年末調整もほぼ完了しました。これから3月16日に向けて、個人の確定申告でまた忙しくなります。まだまだ頑張らないとです。

 

(2020年1月17日)

  

あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます! 

旧年中はたいへんお世話になりました。 

本年もよろしくお願いいたします。 

 

今年2020年で、税理士法人ティーダ総合会計(旧称松岡会計事務所)に所属してから7年目になります。 

税務は奥が深くて、まだまだ勉強することがたくさんあります。 

これからも少しでもお客様のお役に立てるように、日々研鑽に励んでいこうと思っています。

 

皆様方におかれましても、2020年がますます実りの多き年でありますようにお祈り申し上げます。

 

202011

税理士法人ティーダ総合会計

税理士 吉田契


コウノトリ.jpg

(渡良瀬遊水地で撮影したコウノトリです)


コーヒーブレイク:2019年もお世話になりました。

2019年ももうじき終わろうとしています。 

今年も皆様方にはたいへんお世話になりました。 

心よりお礼申し上げます。 

 

今年はわが子も無事に1才の誕生日を迎えることができました。一応イクメンのようなことはしておりますが、育児がこんなにたいへんとは思っていませんでした。一人でもたいへんなのに、二人三人の子供を連れているパパさんママさんはどんなに苦労しているだろうと尊敬してしまいます。

 

仕事面でも今年は慌ただしい1年でした。法人の決算を毎月3件持ちながら、相続の案件を4件こなすのはきつかったです。おかげさまで相続の案件も無事に完了することができました。消費税の増税、軽減税率の対応にも悩まされました。でも、いろいろな面で成長できた1年でもあると思います。

 

皆様方におかれましても、どうぞよいお年をお迎えください。

2020年も平和な良い年になりますようにお祈り申し上げます。

 

20191224

税理士法人ティーダ総合会計

税理士 吉田契


ほちゃくん.jpg


修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(11)

今回は、修士論文の目次を紹介する5回目になります。

第3章第2節では、損害賠償請求権を権利確定主義の側面からどう捉えるかを論じています。損害賠償請求権の収益計上時期を巡っては、判例等から確立した3つの学説(損失確定説、同時両建説、異時両建説)があります。ここでは、これらの学説を権利確定主義という法人税法上の基本原則から見て、どのように考えるかを議論しています。権利確定主義の意義についても言及しています。

また、損害賠償請求権は回収まで時間を費やすことが多く、回収にも困難を要することがあるため、回収可能性の観点からも論じています。

 

第2節 損害賠償請求権の収益計上時期                  

 第1項 権利確定主義と損害賠償請求権の収益計上時期  

  第1号 権利確定主義の意義                        

  第2号 「権利の確定」の意義                       

  第3号 権利の「発生」と「確定」                   

  第4号 損害賠償請求権の収益計上時期の総括的検討   

 第2項 学識者による学説の検討                    

 第3項 回収可能性の観点から見た損害賠償請求権      

 

弊社においては、年末調整の処理も佳境に入ってきました。これから来年の3月までは気の抜けない日々が続きます。今年のうちにできる作業は終わらせて、気持ちよく年越しを迎えたいです。

 

(2019年12月13日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(10)

今回は、修士論文の目次を紹介する4回目になります。

第3章と第4章は不法行為の被害者における課税上の問題を論じています。特に第3章では、法人が被害者になった場合における損害賠償請求権の計上時期に着目しています。不法行為の効果として損害賠償請求権が発生しますが、損害賠償請求権による収益と損害による損失の計上時期については、租税法学上長年の議論があります。

第3章第1節では、3つの学説(損失確定説、同時両建説、異時両建説)を紹介し、問題点を概説しています。

 

第3章 不法行為に係る被害者の損害賠償請求権を巡る問題点 

 第1節 損害と損害賠償請求権の損益計上についての検討    

  第1項 損害賠償請求権に対する課税の可能性          

  第2項 損害と損害賠償請求権の計上時期の相関性       

  第3項 損害と損害賠償請求権の計上時期を巡る諸説    

  第4項 損害による損失の計上時期と債務確定主義      

 

年末調整も本格的な時期になってきました。2、3週間前からプレッシャーが重くのしかかってきています。これから弊社も繁忙期になるため、本ブログの更新も不定期になると思います。ご了承ください。

 

(2019年12月6日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(9)

今回は、修士論文の目次を紹介する3回目になります。

第2章第2節も不法行為の行為者を巡る課税上の問題になります。第2節では、特に不法行為の行為者が違法に支出した経費の損金性(経費性)について論じています。違法支出金については、過去に有名な判例があります。ここでは、その判例と学説を中心として議論しています。

また、第5項では不法行為の行為者が支払う損害賠償金の経費性について論じています。後ほど内容につきましては詳しく紹介しますが、不法行為の行為者に対しては、税務上は厳しい態度をとっていると思われます。

 

第2節 違法支出金の損金性(経費性)                   

 第1項 問題の所在                                   

 第2項 違法支出金に関する法令規定の検討                         

  第1号 損金性の意義                               

  第2号 法人税法55条(不正行為等に係る費用等の損金不算入)                                        

 第3項 主な学説と裁判例の検討                      

    第1号 学説の検討                                

  第2号 判例の傾向                                

 第4項 判例検討                                   

 第5項 支払損害賠償金の経費性の検討                 

  第1号 支払損害賠償金の機能面からの検討         

  第2号 所得税法の規定面からの検討                

 

今年は相続案件を4件担当しました。法人の決算を行いながらなので、けっこうきつかったです。宅地建物取引士の勉強もして受験の申し込みもしたのですが、体調が思わしくなくて受験はしませんでした。相続の案件においては不動産の様々な知識を必要とするので、宅地建物取引士の勉強はとても役に立っています。

 

(2019年11月27日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(8)

今回は、修士論文の目次を紹介する2回目になります。

第2章は、不法行為の行為者を巡る課税上の問題点が書かれています。不法行為には、不法行為の行為者(加害者)と不法行為を受けた者(被害者)という二面性がありますが、第2章では、そのうち不法行為の行為者を巡る問題点を議論しています。特に第1節では、過去の判例(だいぶ昔のものになりますが・・・)と学説をもとに、不法行為による所得について論じています。内容につきましては、また後ほど本文を紹介するときにお伝えします。

 

第2章 不法行為の行為者を巡る課税上の問題点            

 第1節 不法所得に対する課税                         

      第1項 課税の適否                                  

  第2項 所得概念からの考察                          

  第3項 不法利得の課税時期                           

  第4項 判例検討                                    

 

いよいよ年末調整の時期が近づいてきました。弊社におきましても、だんだん慌ただしくなりつつあります。これから来年の3月の確定申告までは、大部分の会計事務所にとっては1年間で一番忙しい時期になります。今年も体調を崩さないで、なんとか乗り切りたいです。

 

(2019年11月19日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(7)

今回から、修士論文の目次を紹介してまいります。

早く中身を紹介してほしいという声も聞こえそうですが、本修士論文は目次の構成にとても気をつかっています。今回は、第1章の目次を紹介します。不法行為と損害賠償は民法の規定なので、はじめに民法の規定を論じるのは当然かと思います。その後で、過去の判例と中里教授の論文を引用して、私法(民法)上の規定である不法行為法と公法(租税法)の関係性を論じたのが、一番目のポイントになります。さらに、不法行為と損害賠償を巡る課税上の問題と企業会計上の問題点も比較して論じています。ここは二番目のポイントになります。

 

はじめに                          

第1章 不法行為と損害賠償に対する私法上及び税法上の考え方

 第1節 私法上の不法行為と損害賠償の概要               

  第1項 不法行為制度                                  

         第1号 不法行為制度の意義             

   第2号 不法行為の分類               

   第3号 不法行為の成立要件             

  第2項 損害賠償                                    

   第1号 損害賠償の意義・範囲           

   第2号 損害の分類と調整方法           

   第3号 不法行為による損害賠償と契約上の損害賠償との相関性                

 第2節 税法上の不法行為と損害賠償についての基本的な考え方

  第1項 国家と私人間の不法行為                      

   第1号 国家の不法行為                            

   第2号 私人の国等に対する不法行為                

  第2項 税法における不法行為の考え方                

  第3項 企業会計における不法行為の取扱い            

 

次回は、第2章の目次を紹介してまいります。

 

11月9日と10日に職場の福利厚生で、泊りがけでディズニーリゾートに行ってきました。家族も同伴できたので、奥さんと11カ月の息子と一緒に参加しました。最近、息子はベビーカーを嫌がるので、ディズニーシ―ではほとんどおぶっていました。息子はレストランで泣き出してしまって、スタッフの方にあやしてもらったりしました。さすがにディズニーのスタッフの方は応対がいいです。乗り物には乗ることができず、80分待ちでミッキーと写真を撮ってきました。息子はディズニーよりも、ホテルのロビーの子供遊び場の方が楽しかったようでした。

ティーダの幹事の方々には本当にお世話になりました。楽しい時間をありがとうございます。

 

(2019年11月14日)

 

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(6)

今回は、修士論文の参考文献を紹介する最終回になります。

税法の論文を書く上で、判例や裁決も大切になってきます。

税法の場合で判例とは、地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所で下された判決で先例として確立しているものを指すことが多いです。最高裁判所の判決は一番大きな影響力を持ちますが、最高裁に限らず地裁や高裁でも影響力のある判例はあります。

国税の場合には、裁判に持ち込む前に国税不服審判所で審議されることになります。そこで下された判断を裁決といいます。裁決も先例として影響力をもつものもあります。

判例・裁決に関しては、大学院でTKC法律情報データベースにアクセスできたので、ここからそろえました。税務・会計に携わっている方は、TKCという言葉をよく目にすると思いますが、「栃木県計算センター」の略称であることは意外と知られていない方もいるかと思います。

 

【参考文献一覧D】

・  後藤昇ほか編著・『所得税基本通達逐条解説』(大蔵財務協会)

・  蔵重有紀「判批」(税理45巻1号)

・  酒井克彦・税務弘報53巻8号

・  苫米地邦男・『回答事例による所得税質疑応答集』(大蔵財務協会)

・  酒井克彦『所得税法の論点研究−裁判例・学説・実務の総合的検討−』(財経詳報社)

・  岡村忠生『所得税法講義』(成文堂)

・  平田敬一郎『新税法』(時事通信社)

・  水野忠恒『租税法』(有斐閣)

・  杉村章三郎、村山達雄、野村次男『所得税法[税法学大系T]』(大蔵出版)

・  岡正晶「非課税所得となる損害賠償金の範囲」(税務事例研究5号)34頁

・  田口卯一『最新所得税法詳解』(双珠社)

・  高橋眞「金融商品販売法4条」潮見佳男編『消費者契約法・金融商品販売法と金融取引』(経済法令研究会、平成13年)

・  秋山友宏・税務事例43巻6号

・  TKC法律情報データベース

 

今回で参考文献の紹介は最後になります。次回から、論文の内容を紹介してまいります。

 

(2019年11月6日)

 

 

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(5)

今回は、修士論文の参考文献を紹介する4回目になります。

参考文献を手に入れる方法はいくつかあります。まずは大学の図書館で調べます。ネット上からも論文を拾うことができます。国立情報学研究所が運営するCiNii(サイニィ)のサイトが有名です。大学の図書館司書の方に論文を調べてもらうこともあります。

租税法の論文の場合には、JR大崎駅南口にある公益財団法人日本税務研究センターの図書室でも貴重な論文を見つけることができます。東京都中野区にある公益財団法人租税資料館も租税に関する資料や論文が豊富にそろえてあります。

 

【参考文献一覧C】

・  占部裕典『租税法の解釈と立法政策T』(信山社出版、平成14年)

・  高梨克彦「被害損失と損害賠償請求権とを同一事業年度において両建計上する通説・判例に対する反対試論」(シュトイエル191号)

・  小島俊朗「従業員等の詐欺行為を原因とする損害賠償請求権の益金算入時期について」(租税研究713号、平成21年)

・  窪田悟嗣ほか編著『法人税基本通達逐条解説』(税務研究会出版局、平成20年)

・  渡辺淑夫『法人税解釈の実際−重要項目と基本通達』(中央経済社、平成元年)

・  大淵博義「役員等の横領による損失を巡る課税上の諸問題(1)」(税経通信62巻5号、平成19年)

・  成松洋一『法人税裁決例の研究−不服審査手続きとその実際−』(税務経理協会、平成15年)

・  一高竜司「判批」速報判例解説vol.3(法学セミナー増刊、平成20年)

・  増田英敏「判批」(TKC税研情報17巻5号、平成20年)

・  垂井英夫「詐欺行為と損害賠償請求権の収益認識」(税理51巻8号、平成20年)

・  上松公雄「判批」(税務事例41巻2号、平成21年)

・  植松守雄『注解所得税法』(大蔵財務協会)

 

参考文献の紹介は残りあと1回になります。もうしばらくお付き合いください。

 

(2019年10月30日)

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(4)

今回は、修士論文の参考文献を紹介する3回目になります。

参考文献の中に、金子宏先生のお名前が何度か出てきますが、金子宏先生は元東京大学の教授で租税法学の世界では一番有名な先生です。金子宏先生が唱えた学説は、少数説であっても有力説になるとも言われています。租税法の論文を書くうえでは、金子宏先生の文献は絶対に欠かすことはできません。(ここでお名前をお出しするのもおそれおおいくらいです)

 

【参考文献一覧B】

・  碓井光明「犯罪行為の摘発を阻止するための工作費の損金性の有無等」(ジュリスト970号)

・  中尾巧・民事研修397号

・  徳江義典「最近のほ脱犯をめぐる問題点」(判例タイムズ685号)

・  佐藤英明「脱税工作のための支出金の損金性」(『租税判例百選』、第4版)

・  スティーブン・シャベル(田中亘=飯田高訳)『法と経済学』(日本経済新聞出版社、平成22年)

・  武田隆二『法人税法精説』(森山書店、平成17年)

・  吉良実「詐欺等の犯罪による被害損失の損金算入」(シュトイエル186号)

・  金子宏「権利確定主義は破綻したか」(日税研論集22号『所得の年度帰属』、平成4年)

・  金子宏「所得概念の研究」『所得概念の基礎理論 上巻』(有斐閣、平成7年)

・  植松守雄「収入金額(収益)の計上時期に関する問題−「権利確定主義」をめぐって−」租税法研究第8号『租税実体法の判例と解釈』(有斐閣、昭和55年)

・  忠佐市「権利確定主義の発想批判」(税経通信19巻7号)

・  越山安久「判解」(最高裁判所判例解説民事篇、昭和53年)

・  占部裕典「損失の計上時期と損害賠償請求権の影響−損失確定説の蘇生?−」(税法学475号1項、477号)

 

まだしばらくは参考文献の紹介が続きますが、どうぞご了承ください。

 

(2019年10月23日)

  

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(3)

今回は、修士論文の参考文献を紹介する2回目になります。

参考文献をそのまま丸写しで自分の論文とすることは、盗用となりますので固く禁止されています。ただし、参考文献の一部を自説の主張を補完するために引用することは、著作権法上も認められています。論文を書く上においても、参考文献は多いほど良い論文になるとも言われています。

 

【参考文献一覧A】

・  中村利雄『法人税の課税所得計算<改訂版>』(ぎょうせい、平成2年)

・  金子宏「租税法における所得概念の構成(三)」(法学協会雑誌92巻9号)

・  三木義一「不法利得課税論」(金子宏編『二訂版 所得税の理論と課題』(税務経理協会))

・  伊藤公哉『アメリカ連邦税法 所得概念から法人・パートナーシップ・信託まで 第3版』(中央経済社)

・  松沢智『租税実体法』(中央経済社)

・  中里実「所得の構成要素としての消費−金子宏編『所得課税の研究』」(有斐閣、平成3年))

・  法令用語辞典〈第七次改訂版〉、(学陽書房)

・  新法律学辞典(第3版)、(有斐閣)

・  注解所得税法研究会『注解所得税法(五訂版)』(大蔵財務協会)

・  中村利雄「法人税の課税所得計算と企業会計(U)」(税務大学校論叢15巻)

・  山田二郎「交際費課税をめぐる問題」(公法の理論下U)

・  井上經敏「最近の脱税事件をめぐる諸問題」(判例タイムズ685号)

・  王國文敏「違法所得課税をめぐる諸問題(6)」(判例時報764号)

 

しばらくは参考文献の紹介が続きますが、ご了承ください。

 

先日の台風19号では各地で大きな被害がでました。私の知り合いで被災された方もいます。被災された方の心が癒され、一日も早く復興されますようにお見舞い申し上げます。

 

(2019年10月16日)

    

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(2)

今回から修士論文をご紹介してまいりますが、まずはじめに、引用させていただいて論文や文献の一覧を紹介いたします。本修士論文は、下記の論文や文献の一部を参照させていただいていることを予めご了承ください。

 

【参考文献一覧@】

 

・  北川善太郎『債権各論(民法講要W)[第3版]』(有斐閣、平成15年)

・  我妻榮、有泉亨、川井健『民法 債権法 第二版』(勁草書房)

・  藤岡康宏、磯村保、浦川道太郎、松本恒雄著『民法W−債権各論』(有斐閣Sシリーズ、平成21年)

・  川井健『民法概論4(債権各論)』(有斐閣、平成19年)

・  加藤雅信『新民法大系X 事務管理・不当利得・不法行為』(有斐閣、平成21年)

・  野村豊弘、栗田哲男、池田真朗、永田真三郎著『民法V−債権総論』(有斐閣Sシリーズ、平成21年)

・  宮本健蔵編著『バードビュー民法の基礎』(嵯峨野書院、平成20年)

・  森島昭夫『不法行為法講義』(有斐閣、昭和62年)

・  水野忠恒『租税行政の制度と理論』(有斐閣)

・  加藤一郎『不法行為』(有斐閣、昭和32年)

・  中里実「私債権の一種としての租税債権−金銭債権としての租税と不当利得返還請求権−」(租税研究平成24年・1)

・  中川丈久「確定処分の違法と国家賠償」(『租税判例百選』、第5版)

・  法律学小辞典(有斐閣)

・  原田尚彦『全訂第七版[補訂版] 行政法要論』(学陽書房)

・  金子宏『租税法 第15版』(弘文堂、平成22年)

・  矢田公一「不法行為に係る損害賠償の帰属の時期−法人の役員等による横領等を中心に」(税務大学校論叢62巻)

 

参考文献を一度に全て紹介すると長くなってしまいますので、何度かに分けて記載してまいります。

 

(2019年10月8日)

 

 

修士論文の紹介:「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」(1)

今回のブログから、私が平成国際大学大学院に在籍していた時の修士論文を紹介していきたいと思います。 

 

これから紹介する論文は、法学に関する修士論文でタイトルは「不法行為と損害賠償を巡る課税上の諸問題」です。この修士論文は、3名の教授の審査を通過しています。主査が鳥居勝教授(前平成国際大学大学院教授、元関東信越国税不服審判所長)で、副査が川根誠教授(平成国際大学大学院教授、元税務大学校副校長、元札幌国税不服審判所長)と小西飛鳥教授(平成国際大学大学院教授民法学)です。 

 

論文の概要としては、民法上の規定である不法行為と損害賠償にまつわる税法上の問題を取り扱っています。不法行為法は、民法においても様々な奥の深い問題がありますが、税務においても様々な問題があります。論文の構成としては、不法行為と損害賠償における法人税と所得税に関する過去の判例と学説をもとに考察を進める形になっています。税法の論文としては、オーソドックスな形式かと思います。

 

次回から、この修士論文をかいつまんで紹介していきます。

 

なお、本論文の著作権は著者(吉田契)に帰属しますので、無断での転載を禁止します。

 

2019103日)

コーヒーブレイク:ブログ100回の節目

おかげさまで本ブログを開始してから、27カ月が経過し、本ブログQ&Aも100回の節目を迎えました。おおよそ一週間か二週間に一度のペースで更新してきたことになります。ネタが尽きたわけではないのですが、充電期間として次回から少し趣向を変えていこうかと考えています。(税務は奥が深くて、ネタはいくらでもあります) 

 

私事になりますが、平成国際大学大学院を修了して修士(法学)と東京理科大学大学院を修了して修士(経営学)の学位を取得しています。また、東京理科大学大学院在学中に、日本管理会計学会(@近畿大学)、日本ディスクロージャー研究学会(@早稲田大学)、日本企業経営学会(@大阪商業大学)、NJAFNorth Japan Accounting Forum、@北海道大学)において、学会や研究会での研究発表もしています。日本企業経営学会では、レフェリー付査読論文にも採択され、学会誌にも論文が掲載されています。次回からは、これらの修士論文や研究論文をかいつまんで紹介していこうかと考えています。 

 

そして、本ブログの容量も重くなってきましたので、写真も不定期にしようと考えています。楽しみにされていた方には申し訳ございませんが、ご了承ください。

 

2019927日)

Q100.節税について教えてください(23)。(埼玉県さいたま市見沼区在住H様他多数のご質問)

今回は前回に引き続き、マイホームを売却した場合における節税についてご説明いたします。 

前回はマイホームを売却して利益が出た場合についてご説明しましたが、今回は損失が出た場合についてご説明いたします。 

 

通常は、個人が土地・建物を売却した場合には、所得税における譲渡所得という取り扱いになり、他の所得とは分離して課税されます。そのため、土地・建物の売却によって損失が発生しても、給与所得や事業所得など他の所得と損益通算をすることはできません。 

 

しかしながら、居住用の土地・建物(マイホーム)を売却したときには、一定の要件を満たす場合に限って、損失を給与所得や事業所得など他の所得と損益通算することができる特例があります。さらに、損益通算しても控除しきれない損失については、3年間繰り越して控除することができます。

 

この特例を適用する場合には、2つのパターンがあります。一つはマイホームを買い換えた場合、もう一つは売却したマイホームの住宅ローンが残っている場合です。いずれにおきましても、売却した年の11日において所有期間が5年を超えていることが必要です(長期譲渡所得)。それぞれの特例おいて適用する様々な要件が定められていますので、これらの特例を適用するためには要件を十分に吟味する必要があります。要件の詳細につきましては、下記の国税庁HPをご参考ください。

 

また、前回も同様ですが、マイホームを売却する場合などに備えて、契約書は必ず保存しておく必要があります。特に売却される不動産の契約書がないと、譲渡所得を計算する際に控除される取得費が分からないことがあるため、損をしてしまう可能性があります。取得費が分からないと、原則として、売却した価額の5%しか取得費として控除できなくなってしまうのです。

 

一般的には、マイホームを売却したり買い換えたりすることは、一生で何度もないことと思います。しかし、前回や今回のブログのように、マイホームの売却では利益が出ても損失が出ても、特例を適用することにより節税することができる可能性があります。また、特例を適用するためには要件を確認することや様々な添付書類も必要とするため、マイホームを売却される際には、税理士にご相談されるとよろしいかと思います。

 

今回の写真は、埼玉県ときがわ町にある「とうふ工房わたなべ」のものです。一昨日の祝日を利用して家族3人で訪れました。多くの人でにぎわっていました。豆乳クリームとおからドーナツがとても美味しかったです。ときがわ町まで車を利用して自宅から1時間30分くらいで行けるので、また時間があったら行ってみたいです。

 

2019918日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3390.htm

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3370.htm

 

渡辺豆腐店.jpg

Q99.節税について教えてください(22)。(埼玉県川口市在住M様他多数のご質問)

今回はマイホームを売却した場合における節税をご説明いたします。 

個人がマイホームを売却したときで利益が発生した場合には、所得税・住民税が課税される可能性があります。この場合には、所得税の譲渡所得という区分になり、他の所得とは分離して課税されます。

 

このときに、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」が適用できる可能性があります。これは、住宅を売却したときの利益から3,000万円の控除が受けられるというもので、たいへん大きな金額の控除になります。つまり、住宅を売却した利益が3,000万円までであれば、マイホームの売却に係る所得税・住民税は発生しないことになります。住宅とともに売却した敷地や借地権も控除の対象になります。

 

ただし、この特例を適用するためには、主に次のような要件があります。

 

(主な適用要件)

1.自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売りこと(以前に住んでいた家屋については一定の要件あり)。

2.売った年と前年と前々年にこの特例やその他の住宅等の譲渡に関する特例の適用を受けていないこと。

3.災害によって滅失した家屋を売る場合は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の1231日までに売ること。

4.売り手と買い手が、親子や夫婦、特殊な関係のある法人などではないこと。

5.この特例を受けることだけを目的として入居していないこと。

6.仮住まい、一時的な目的で入居、別荘や趣味等のために所有する家屋ではないこと。

 

要件の詳細につきましては、添付した国税庁HPをご参考ください。控除額が大きいため、適用要件については十分に注意する必要があります。ただし、この特例を適用した場合には、原則として、買い換えた住宅に対して住宅ローン控除の適用が受けられなくなるので注意が必要です。また、この特例を適用する場合には、確定申告が必要になります。

 

さらに、家屋が取り壊された日の属する年の11日において所有期間が10年を超えるものについては、一定の要件を満たす場合に、「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」も併せて受けることができます。この特例は、譲渡所得金額が6,000万円までは所得税率を5%引き下げて10%で計算できるというものです。

 

その他にも、「特定の居住用財産の買換え特例」や「公共事業などのために土地建物を売った場合の5,000万円の特別控除の特例」などの特例も適用できる可能性があります。

 

このように、マイホームを売却した場合には、様々な特例が受けられる可能性があるため、税理士にご相談されるとよろしいかと思います。

 

次回は、住宅を売却して損失が出た場合の節税についてご説明いたします。

 

今日の写真は、昨年に埼玉県久喜市にある弊社久喜事務所の近くで写したアメジストセージです。ハーブの一種らしいです。庭先でよく見かけます。

例年ですと、今の時期は事務所の閑散期で忙しいというわけではないのですが、今年は大きな相続税の案件が入ったため忙しくしています。消費税の増税と軽減税率の対応にも悩まされています。特に、消費税の軽減税率は、法律自体も非常に複雑で理解に苦しみますが、経理面でもとても複雑になります。軽減税率は廃止にしてもらいたいです。

 

2019911日)

 

(国税庁HP)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

 

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3305.htm


アメジストセージ.jpg 

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